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いい写真を撮りたい,そんな思いに応えた撮影テクニックのガイドはたくさんあります。上手な人の作例を真似してもいいでしょう。しかし,その写真を実現するカメラはどのようなしくみになっているのでしょうか。
しくみを知らなくても写真は撮れますが,デジタル一眼レフのように撮影の自由度の高いカメラは,状況に合わせてさまざまな設定を行うことで,より意図した写真を撮れるようになります。カメラを知っていればそれだけ撮影の幅も広がるのです。
変わらないのは像を結ぶしくみ
銀塩カメラからデジタルカメラに変わっても,変わらないのは,カメラが画像を結ぶしくみ。レンズを通った光線をフィルム(撮像素子)に導く,これがカメラの基本です。
ここで重要なのが,レンズを通る光の量と,その光がピッタリと焦点を合わせた像を作るか,ということ。言い換えれば,露出とピント合わせのしくみが理解できれば,ほぼ一眼レフカメラについて分かったといえるのです。
正しい露出は,絞りとシャッタースピードの適切な組合せで得られます。絞りがなぜ不思議な数字で表されているのか,露出の制御には何が関係するのか。今までなんとなく決めていた絞り,シャッタースピードにも理由があることが分かってきます。
ピントを理解するためには,光とレンズの知識が欠かせません。レンズには像を悪化させる収差があり,その原因を理解していれば収差を避ける撮影も可能になります。
もちろんデジタル一眼レフでは,撮像素子や画像ファイルなど,デジタルな知識も押さえておきたいところです。
カメラを知る先に撮りたい絵がある
昔は,銀塩の一眼レフカメラを買ったらまず,いろいろな条件でテスト撮りをしたものです。露出やピントのクセを知らないと思い通りに撮れなかったからですが,同時にそのクセを楽しむという姿勢もあったのです。
デジタル一眼レフでも,しくみを知った上でカメラの個性を理解し,撮影を楽しんでいきたいものです。