楽しんでやるのが良いのです
はい、そういうわけでございまして!
サルでき流企業サイトの作り方、第21回を迎えました。みなさまいかがお過ごしですか?そろそろWordPressにも慣れてきて、少~しずつ楽しくなってきた頃かと思います。ですよねっ?
人間、嫌々知識を詰め込んでもなかなか身に付きはしませんのでね、楽しんでやっていくのが一番です。
と、いうことで。今週のウミネココーポレーション仮設広報部は、前回の記事の中で出てきた、「社員でヒトコト」ページをイジっているわけですが。
小童ふたりのオフザケにより、大門アニキご立腹中です。まー、ワタシ的にはギリギリまで遊んでしまったほうが、ユーザ側から見た時にも、「アットホームな企業風土」が感じられて良いんじゃないかな~とも思います。アニキに怒られそうですので言い難いですが。
もちろん大前提となる「企業ブランドイメージ」がありますので、すべての企業さんで同じようにできるわけではありません。それでも、どんな企業さんでも、しかめっ面している社員の写真がズラッと並ぶより、表情豊かな写真が並んでいたほうが絶対ステキですよね。大門アニキも、肩の力を抜いて、リラ~ックス。
ではでは、お話を進めていきましょう。3回に渡ってお送りしている、WordPress基本機能を使った会社のサイト作り。今回が(一応)完結編です。
前編・中編のおさらい
さてさて。
今回も、まずはおさらいからスタートです。一応前編中編ともにしっかり読んできていただきたいので、まだ読んでないという人向けにリンクを貼っておきますね。前編がこちらで、中編がこちらです。
一応の一応で、今回も……まとめてみましょうか。忙しい現代ビジネスマンのために、中編までの内容をサラッと3行くらいで。さん、はいっ!
- 前編まとめ
- 企業サイトの基本コンテンツ15個を
- 記事と固定ページとカテゴリーで実装してみたら
- 3個ほど重たいものが余ったから中編、そして後編に続く
- 中編まとめ
- 重たいものその1、画像ギャラリーを設置してみた
- 重たいものその2、サイトマップ用のプラグインを導入してみた
- 重たいものその3、が余ったから後半に続く
こんな感じでしたね。……あれ?こんなに内容少なかったでしたっけ?いや、もしかしたら……もう少し書いているかもしれませんので、念のため読みに行くと良いかもしれませんよっ。繰り返しますが、前編がこちらで、中編がこちらです。
まだまだ基本機能しか使えませんので、「記事を書いてメニューにまとめる」、というところが中心なのですが、せっかくですので少々先回りして、いくつかの便利そうな機能にも挑戦しています。
例えば、サイトマップ用のプラグイン、「PSAutoSitemap」の導入を通して、プラグインの仕組みも少しだけ見てみました。アレなかなか便利な機能でしたよね。
そうそう。ああいうのを見ると、「面白便利機能をもっと知りたい!」と、気持ちが急いでしまったりします。しますよね?
しますが!
WordPressを使いこなすためには、「どれだけ基本機能をわかっているか」という理解の部分と、「どれだけテーマやプラグインの情報を持っているか」という知識の部分が、両方ないとバランスが悪いのです。
ですので、この連載では、「基本機能、基本機能、ちょっとおもしろ便利機能、また基本機能」こんな感じの流れで知識を身に付けてくことにしています。あいや、決してワタシが便利機能をあまり知らないわけではなく。
まあ焦らずに。のんびりと行きましょうね。
お問い合わせ用のプラグイン、「ContactForm7」を導入しよう
それでは。
最後に残った重たいもの、「お問い合わせ」の実装を考えていきます。お問い合わせページ、どこかで見たことありますか?
…そうそう、それそれ、それです。「名前」とか「メールアドレス」とか、「お問い合わせ内容」とか、そういった入力項目がズラッと並ぶ、入力フォームのことです。
今回はコレを実装しようというお話なのです。
ですが…、「さて。どこから手を付けていいのやら」というくらい、今までと勝手が違いそうですね。
とりあえず、固定ページで実装したほうが良さそう、ということはわかりますね。お問い合わせページを週イチで新しく作る、なんてことは絶対に無さそうですので、投稿記事(ブログ)という感じではありません。とりあえず固定ページを作っておきましょうか。
ここまでは普通の固定ページです。
当然ですが、このままページ内に何かを書いていっても、お問い合わせフォームにはなりません。さすがのWordPressも、標準機能でそこまでの機能は持っていません。
こういうときはどうすればいいんでしたっけ?
そうそう、そうです。サイトマップの時同様、「何らかの機能が必要になったら」プラグインのお世話になります。
今回のお問い合わせフォーム生成プラグイン、その名もContactForm7と言います。
コンタクトフォーム、その名の通り、お問い合わせフォームのことですね。フォーム画面と、そのフォームに入力された内容をメールで送る機能が備わっています。なぜそれに「7」が付いているのかは…ワタシも知りません。誰かご存知の方、教えてください。
このプラグイン、なんと珍しく制作者が日本の方です。プラグインのページに行くと、「TakayukiMiyoshiさん」と書いてあります。
ステキですね~。ここにも世界で活躍している日本の技術者さんがいるのです。世界は目の前に広がっていますね。みなさんもいかがです?プラグイン作りで、目指せ世界っ!
それはさておき。
こういうお問い合わせフォームでは、日本語みたいな、いわゆる「マルチバイト文字」の場合、文字コードの関係で送信時に文字化けする……みたいな、そんな厄介な問題にちょくちょく見舞われます。
特に海外製のツールを使う場合、「アルファベット以外は試したこともなかったわー」みたいな開発者も多く、そういう点で日本語環境は結構不利だったりもするのですが。
その点「ContactForm7」は安心です。だって、作った人が日本人なんですもの。こういう時本当に助かります。ありがとうミヨシさん。
それではさっそく入れてみましょう。プラグインのページを開いて、「新規追加」をポチッとな。
見つかりましたね。
インストールと有効化を続けて行います。
さて、今回の「ContactForm7」は、管理画面にどういう感じで入ってくるかというと、前回の「PSAutoSitemap」よりもかなり派手な登場をしてきます。
こんな感じ。
おお、「ワタシ標準機能ですよ」と言わんばかりの目立ちっぷり。堂々としすぎていて、逆に見落としそうですね。とりあえず「コンタクトフォーム」のほうのリンクへ進んでください。
上に「新規追加」ボタン、下に一覧リスト。なんだか画面を見る限りでは投稿記事一覧画面や固定ページ一覧画面に似ていますね。次々と追加できるイメージ。
そうなんです。この「ContactForm7」は、「PSAutoSitemap」と違って、1つだけではなく、複数のお問い合わせフォームを作ることができるのです。
設置方法は「PSAutoSitemap」と似ています。先ほど作った固定ページに、お問い合わせフォームのコードを埋め込めば、そのページがお問い合わせフォームになります。ちなみに、こちらは「記事ID」をコピーしてきて……みたいな作業はありません。
では、やってみましょう。
今回は最初から用意されている「コンタクトフォーム1」を使います。隣のショートコードをコピーして。固定ページを開いてコピペ、と。
コピペ、と。「ビジュアルエディタ」を使っている方は、今だけ「テキストエディタ」にしてくださいね。
固定ページをWebサイトとして表示してみましょう。
なんと、お問い合わせフォームができているではありませんか!
これぞプラグインパワー。何ならこの段階でフォームにポチポチと内容を入力して、「送信」ボタンを押すと、本当にメールが飛んできます。ああ、まるで魔法のよう。
補足しておきますと、この最初のサンプルコンタクトフォームの、メール送信宛先には、WordPressをインストールしたときに入力した、「管理用のメールアドレス」が登録されています。
場合によっては自分宛じゃない可能性もありますので、うっかり恥ずかしい内容を送信しないように気をつけてください。
では、再び「ContactForm7」の管理画面に戻りましょう。今使った、「コンタクトフォーム1」を開いてみてください。
設定画面が出てきました。なかなか内容豊富そうです。一番上に書いているのが、このコンタクトフォームのショートコードですね。
ちなみに、わかりやすい使い方ページには画面右上のリンクから行くことができますので、ここではザックリと概要の説明にとどめます。
「ContactForm7」は、お問い合わせフォーム用のプラグインですので、ユーザが画面から入力した文字を、管理者側に送るというのが、基本的な仕組みです。送り方は「メール形式」です。
ですので、設定画面は、「入力するための画面」をカスタマイズするパートと、「メールの書式」をカスタマイズするパートの、大きく2つのパートからできています。
入力するための画面をカスタマイズするパート
入力画面はWeb上に作りますので、すこーしだけHTML形式での記述(及びContactForm7のオリジナル形式での記述)を行う必要があります。
ただし、サンプルのコードが最初から用意されているのと、「タグの作成」機能が付いていますので、コピペコピペで作っていけば大丈夫です。
<p>から</p>で囲まれている部分が、1項目です。まずはどれか1つ、<p>から</p>の部分をコピペしてから、中身を書き換えていきましょう。
メールの書式をカスタマイズするパート
メールはテキスト形式で送られてきますので、HTMLの記述は必要ありません。
ただし、フォームに入力された文字を、メール本文の中に引っ張ってこなければいけませんので、その関連付けのために[項目名]という形式で項目名を書く必要があります。
多少慣れが必要になりますので、実際に送信してみて、どんなメールが飛んでくるかを確認しつつ、完成形に近づけていきましょう。
ちなみに、宛先はカンマ区切りで複数指定することも可能です。なお、メッセージ本文はなるべく丁寧に書いておきましょう、届いたときに嬉しさが倍増になりますので。
メニューを作ろう
さてさて!
これでひと通りの記事とページができあがりました。それらの記事とページをまとめるために、メニューを作りますよ。
「え?各ページの中身が空っぽですって?」
いいところに気が付きましたね。その通りです。
残念ながら、WordPressがサポートしてくるのは「Webサイトの枠を作るまで」ですので、中身はみなさま自身が書いていかなければなりません。
「PSAutoSitemap」や「ContactForm7」のように、自動で自分たちの会社のページの中身を書いてくれるようなプラグインはないのです。良いページは1日にしてならず。この連載と同じですね。ガリガリと記事を書いていきましょう。
そうそう、そんな理由で、Webサイトを制作するときには、WordPressの導入&設定の時間とは別に「ライティングの時間と手間」を必ず考えておいてくださいね。
まあ、今はまだテストページですので、中身の文章はwikipediaあたりから適当な文量を借りておきましょう。文字が入っていれば具体的なイメージが掴めますので。
ということで、中身が書けたということにして、メニューを作っていきます。第18回のときに見た、メニューの設定画面を開いてください。
前と違って、ズラッと固定ページが並んでいますね。ちょっと大変ですが、これを順番にメニューに加えていきます。
現在使用しているテーマ、「TwentyFourteen」では、ヘッダーとサイドバーの2箇所にメニューを設置できますので、せっかくですから少し構成を変えてみることにします。
- ヘッダーに配置するメニューは「ヘッダーメニュー」
- サイドバーに配置するメニューは「サイドメニュー」
こんな感じに分けて、それぞれ用のメニューを2つ作成、投稿記事をまとめている「カテゴリー」と、「固定ページ」をメニューに加えていきます。
……はい、配置完了です。
実際のWebサイトで見てみましょう。
メニューができました。なかなか良い雰囲気になりましたね。
サイドバーとフッターを設定しよう
最後に、サイドバーとフッターの整理整頓を行います。
第13回の時にすこーしだけ触れて以降、放置に放置を重ねていたサイドバーとフッター。しかも第14回でバージョンアップを行ったことでテーマが変わってしまい、今では見るも無残な状況になっていました。
第14回以降、奇妙な場所に「ここがフッターです。」と書いてあって、違和感を感じた方もきっと少なくありますまい!(ワタシも編集さんも気付かなかった、という著者チームのウッカリ八兵衛っぷりは内緒)この機会にきちんとしましょうね。
とは言っても、サイドバーやフッターで使える「ウィジェットとしてのプラグイン」については、まだお話していませんので、基本的には標準機能の中から、使えそうなものの配置のみを行います。
ウィジェットページを開いてくださいね。
……と、ウィジェットページの場所もまだお話していませんでした。
ウィジェットページは、「外観」メニューの中に入っています。プラグインと合わせて使うことが多いので、なんとな~くそっち(プラグイン)側の項目のような気がしてしまうせいなのか、よく見失うメニューだったりします。いなくなったら外観のほうを探してあげてください。
で、まずはコレ。検索ボックスの設置です。
次に、最新の投稿一覧の設置。
最後に、コピーライトの設置。
では、以上の設置が終わったら、完成したWebサイトを見てみましょう!
今回作ったお問い合わせフォーム、メニュー、サイドバーやフッターがきちんと配置されていますね。これにて、基本機能によるWebサイト作り、完了です!
まとめ
いかがでしたか?
3回に渡って、WordPressの基本機能で会社のサイトを作ってみました。中身の記述はまだまだかもしれませんが、枠はできてきましたね。
投稿記事を作って、固定ページを作って、メニューやサイドバーに割り当てる。各種プラグインを導入して、機能を強化する。WordPressの作業は、一見するとパズルを組み立てているような感じです。
- 記事やページを、読みやすく分けたら?(まとめたら?)
- ヘッダーやフッター、サイドバーの配置を変えたら?
- メニューの階層をもっと増やしたら?(まとめたら?)
そんな風に、パズルを上手く組み立てることで、よりユーザが使いやすいWebサイトが作れるようになってきます。
いろいろ変えてみて、どこにどんな要素があると便利なのか、探してみてくださいね。
さて、こうして基本機能が使いこなせるようになってくると、知りたいことが山ほど出てくることでしょう。ということで次回からは、より実践的なテクニックをガンガン取り上げていきますよ~。
…おっと。
と、いうところで終了の時間です。
ではでは、今回はここまで!
次回をお楽しみに~。