知りたい!サイエンスシリーズ実はおもしろい化学反応

書籍の概要

この本の概要

化学反応は今までにない分子を作り出し,画期的な新製品や命を助ける医薬品を開発し,私たちの生活を豊かにしたり,命を救ってくれます。とても夢のある可能性を秘めています。では,なぜ原子同士がくっついたり切れたりするのでしょうか?,そんな素朴な疑問に答えながら,身の回りに起こる化学反応を解説していきます。たとえば,お酒の飲むと体の中の化学反応で分解されますが,実はそのお酒をつくるときも化学反応が起こっているのです。胃薬を飲んだ時にも化学反応が起こり,使いすてカイロにも化学反応が関与しているのです。周りをみると化学反応だらけなのに気づくでしょう。本書を読み進めるだけで,疑問が解けるだけでなく,化学反応のしくみがわかるようになります。最終章では,日本人がノーベル化学賞を受賞した「クロスカップリング反応」もやさしく解説し,世の中が化学反応によって支えられていることがわかります。

こんな方におすすめ

  • 化学反応に興味ある人

目次

1章 なぜ物質(原子)は,くっついたりはなれたりするのか?

  • 物質・分子・原子
  • インクジェットプリンターと有機化学
  • 化学反応を式で表す
  • 原子同士の結合が切れたりくっついたりするのが化学反応
  • 原子の結合と切断
  • 不対電子を使わない化学結合
  • イオン

2章 有機化合物

  • 最も単純な有機化合物アルカン
  • アルキル基とアルコール
  • エーテル
  • アルカンの名前の付け方(まとめ)
  • シクロ
  • 二重結合を含む分子
  • アルケンの化学反応
  • 触媒
  • 三角形中間体
  • イオン結合
  • 金属結合
  • 炭素・炭素三重結合
  • 置換反応
  • 脱離反応

3章 お酒を飲んで化学反応

  • 肝臓は化学反応工場
  • お酒の分解(酵素編)
  • お酒の分解(化学反応編)
  • お酒を造る反応
  • 人工甘味料を人工的に作ってみる

4章 ベンゼン環

  • ベンゼン環とは
  • 複素環化合物
  • ベンゼンから発展する化合物
  • ベンゼン環の関わる化学反応
  • 食べ物の中のベンゼン環
  • 毒の中のベンゼン環

5章 鏡に映った化合物の不思議

  • 立体異性体
  • キラルな分子は光をねじる
  • 複数の不斉炭素を持っているとどうなる?
  • 爽やかなメントールはノーベル賞技術で作られる
  • 光学異性体は手で分別した

6章 身近な薬・農業・エネルギー問題で化学反応を理解する

  • 常備薬の中のベンゼン環
  • 胃薬の化学反応
  • 化学の力で肥料を作る
  • さらに効率よく窒素肥料を作りたい
  • 太陽熱を使った化学反応
  • 爆発的エネルギーを化学反応で分子に詰め込む
  • 化学反応のいろいろ・吸熱反応と発熱反応
  • 使い捨てカイロの化学反応
  • 冷えるカイロの化学反応

7章 化学反応でこんな物を作ってみた

  • 分子で作る試験管
  • 分子積み木を作ってみたい
  • 原子くらいの大きさのサッカーボールを化学反応で作る
  • ベンゼン環を原子の厚さ1個分で敷き詰める
  • ノーベル賞研究が別のノーベル賞研究を勝手にしてた
  • 生命も化学反応で始まった?
  • 毛髪カラーリングの化学
  • 引っ張ると色が変わる化学反応
  • 伝統工芸品に見る化学反応
  • ぎょぎょライト
  • ルミノール反応

最終章 ノーベル賞受賞の化学反応の理解に挑戦してみる

  • パラジウム触媒クロスカップリング反応
  • グリーン・ケミストリー

著者プロフィール

中西貴之(なかにしたかゆき)

1965年,山口県下関市彦島生まれ。山口大学大学院応用微生物学修了。現在,総合化学メーカー宇部興産株式会社有機化学研究所で鋭意創薬研究中。趣味は中学時代に始めた写真。前著書で「腕が鈍って困っている」と書いた直後に写真雑誌の月例コンテストに入賞。これをもって最近の信念は「口に出せば願いはかなう」。地元下関の伝統芸能「平家踊り」では音頭取りを務める変わった研究者。著書に『最新科学おもしろ雑学帖』『人を助ける へんな細菌すごい細菌』(技術評論社)。日本質量分析学会,日本科学技術ジャーナリスト会議会員。