知りたい!サイエンスシリーズ基礎からわかる 最新漢方薬入門
―生薬治療の集大成―
2013年1月25日紙版発売
2017年4月5日電子版発売
関水康彰 著
四六判/272ページ
定価1,738円(本体1,580円+税10%)
ISBN 978-4-7741-5485-5
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書籍の概要
この本の概要
現在,積極的に漢方薬を使用する病院・医師が増えています。漢方薬のメリットを最大限に得るためには,医療者のみならず患者やその家族もできる範囲で漢方薬に対する知識を持ち,より良い選択に納得し病気の治療に対応することが大切になってきております。漢方理論は西洋医学の視点とは全く違うため,西洋医学を学んでから漢方を理解しようとすると戸惑い混乱することが多くあります。そこで,漢方理論と用語を超初心者でもわかるように噛み砕いて説明し,複雑な理論を表とチャートで表現するようにしました。「薬のルーツ生薬」の著者がもつ,膨大な漢方薬の資料から選りすぐりの実用的なエッセンスをまとめた漢方薬入門書の決定版です。
こんな方におすすめ
- 漢方薬・生薬に興味ある人
目次
- はじめに
- よくある漢方薬についての疑問を解決!
第一章 漢方へのアプローチ
「漢方」は日本固有の医学を指す言葉/中国「漢方医学」の三つの理論的支柱とは?/病気の最大の原因は血流の渋滞?/食事の延長線上で生まれたのが漢方薬/自然界は「陰」と「陽」で成立ち,人間の生命活動は「気・血・水」で支配されるとは?
第二章 漢方の病理(病因)思想─気・血・水
病邪が侵攻した病位で治療法も変わる/体の陰と陽のバランスを調えるのが漢方薬/「先天の気」の使い方で寿命が変わる?/生命維持に関わる「後天の気」とは?/血の道(血流)の渋滞が病気を引き起こす/ヒトに?血が起こるのは二足歩行が原因?/新陳代謝の流れに異常が起きたのが「水毒」
第三章 漢方医学の基本骨子(自然と人間の関係)
─八綱弁証論と陰陽五行説─
陰陽の調和こそが健康維持のポイント/頑健で病気知らずの人が陥る未病とは?/八種類の証に分類して病態を把握/自然現象と生活必須要素から生まれた五行説/五臓と五腑の相関関係とは?/五臓五腑と鍼灸治療の経絡の関係とは?
第四章 カゼ症候群に適応する漢方処方
「カゼ」の薬は,ひとつだけではない?/一定の法則性に基づき処方される漢方薬/初期のカゼ症候群に有効な漢方処方とは?/鼻炎やアレルギー症状に効果的な小青竜湯/亜急性期と回復期の代表的な漢方薬処方/乾いた咳に処方される漢方薬は?/回復期の代表的な漢方薬処方は?/病邪の侵攻は表から裏へ,陽から陰へ
第五章 消化器の諸症状に適応する漢方処方
消化器の病気治療は寄生虫との戦いの歴史/消化器の健康状態は体重に現れる?/上部消化管の病気に処方される六君子湯/下部消化管の病気に処方される大建中湯/便秘が女性に圧倒的に多いのはなぜ?/慢性の機能性便秘の漢方処方は?/腹痛,下痢に対する漢方薬の処方とは?
第六章 肝臓を中心とした横隔膜周辺臓器と漢方処方
横隔膜の動きは,気の動きでもある?/横隔膜周辺の臓器にまで進んだ病位は?/肝,胆,膵の密接な関係とは?/肝臓の機能低下が引き起こす症状とは?/消化器は心の鏡,と言われるわけとは?/少陽病に用いる代表的な漢方薬の処方とは?
第七章 婦人科系諸症状に適応する漢方処方
女性ホルモンと婦人病の関係性とは?/月経にまつわる諸症状と漢方処方/不妊症に効果がある漢方薬とは?/更年期障害に効果的な漢方薬とは?
第八章 ガンに取り組む現代の漢方
ガン細胞発生のメカニズムとは?/ガン治療薬の副作用を緩和する漢方薬とは?/肺ガンと肝ガンに有効な漢方薬とは?/ガン治療薬の副作用を緩和する漢方薬とは?/泌尿器ガンに用いる漢方薬とは?/ガンの化学療法に伴う筋肉痛を緩和する漢方薬とは?/ガン細胞と正常細胞の違いとは?
第九章 認知症と向き合う漢方処方
認知症の中核症状と周辺症状とは?/認知症に効果がある漢方薬とは?/アルツハイマー病の進行形態
第十章 生活習慣病を改善する漢方処方
ライフスタイルが生み出す元凶とは?/食生活を改善する適正エネルギーとは?/生活習慣病に対する漢方処方とは?/生活習慣病の多くは寿命を縮める疾患?
- 主な漢方薬の薬理分類(表)
- 漢方の一般的適応と不適応(表)
- 病名
- 症状による漢方薬選択の例(表)
- 漢方薬索引
- 索引
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