未来エコ実践テクノロジーシリーズ図解でわかる再生可能エネルギー×電力システム
~脱炭素を実現するクリーンな電力需給技術~
2023年9月25日紙版発売
2023年9月25日電子版発売
一般財団法人 エネルギー総合工学研究所 編著
A5判/352ページ
定価2,970円(本体2,700円+税10%)
ISBN 978-4-297-13667-3
書籍の概要
この本の概要
日本では,2050年までにCO2排出量実質ゼロ(カーボンニュートラル)を実現するため,第6次エネルギー基本計画やグリーン成長戦略など,国をあげたプロジェクトが動きはじめています。これまでのエネルギー,産業の構造を抜本的に転換することが求められています。
その中でもクリーンエネルギーとして特に重要とされている太陽光や風力発電などの再生可能エネルギー(再エネ)の割合を増やすため,エネルギー関連事業者は急ピッチで導入を進めています。また,国策であることと政府から後押しもあり,ビジネス価値も高まっています。
再エネでつくった電力を有効的に使うには,電力供給網の確保,蓄電池技術などインフラ整備も欠かせません。どのように既存の電力供給網に組み込んでいくかが課題とされています。国内外の事情に精通した著者陣が,日本や海外の現状とこれからを見据えた再エネ技術の開発,再エネ電力をどのように電力システムに組み込んでいくのかを,最新研究をもとに詳しく語ります。
こんな方におすすめ
- 再生可能エネルギーの種類,仕組みについて知りたい方
- 太陽光,風力発電などの自然エネルギー事業にかかわる方,仕事に活かしたい方
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目次
第1章 再生可能エネルギーの導入・拡大の意義
- 1.1 地球温暖化対策の必要性
- 1.2 エネルギー政策の基本方針
- 1.3 再生可能エネルギーのメリットとデメリット
- 1.4 日本のエネルギー政策
- 1.5 日本の再生可能エネルギーの歴史
- 1.6 再生可能エネルギーと地域共生との在り方について
- Column1 GHG排出量実質ゼロとは?
第2章 再生可能エネルギー導入・拡大の現状
- 2.1 日本のエネルギー構成
- 2.2 日本の再生可能エネルギーの導入実績とこれからの計画
- 2.3 再生可能エネルギーの導入・拡大の施策や取り組み
- 2.4 再生可能エネルギー電力の環境価値と市場
- 2.5 海外の再生可能エネルギーの導入施策と現状
- 2.6 ヨーロッパの再生可能エネルギー動向
- Column2 FIT電気に環境価値はない
第3章 再生可能エネルギー技術のそれぞれの状況
- 3.1 太陽光発電:太陽エネルギーを利用する発電システム
- 3.2 太陽光発電:日本と世界の太陽光発電の導入状況
- 3.3 太陽光発電:出力特性と出力制御
- 3.4 風力発電:風力をエネルギーに変えるメカニズム
- 3.5 風力発電:風力発電機の種類や発電コスト
- 3.6 風力発電:送電方法
- 3.7 風力発電:課題と解決の方向性
- 3.8 水力発電:水力発電の仕組みと現状
- 3.9 水力発電:カーボンニュートラル達成に向けた水力発電の貢献度
- 3.10 バイオマス発電:有機資源で発電するエネルギー
- 3.11 バイオマス発電:バイオマスのエネルギーシステム
- 3.12 バイオマス発電:これまでの導入実績とこれからの導入計画
- 3.13 バイオマス発電:多様なバイオマスと政策の動向
- 3.14 バイオマス発電:課題と解決の方向性
- 3.15 地熱発電:地熱と地熱発電の仕組み
- 3.16 地熱発電:世界の地熱発電の利用状況
- 3.17 地熱発電:日本の地熱発電の歴史と今後への期待
- 3.18 地熱発電:国内の課題と解決の方向性
- Column3 オーストラリアにおける再生可能エネルギーのポテンシャル
第4章 変革が進む電力システム
- 4.1 電力システムの発展の歴史
- 4.2 日本の電力系統
- 4.3 ヨーロッパの電力系統
- 4.4 日本の電気事業体制
- 4.5 電力自由化・電力システム改革の進展
- 4.6 世界の電力自由化の状況
- 4.7 日本の電力関連の取引市場
- 4.8 電力関連の取引市場の仕組み
- 4.9 日本の電力関連市場の現状と課題
- 4.10 系統連系のルールと手続き
- Column4 容量市場
第5章 再生可能エネルギーはなぜ簡単に増やせないのか
- 5.1 再生可能エネルギーの電力システム導入への課題
- 5.2 変動性再生可能エネルギーの電力系統連系時の電力品質
- 5.3 変動性再生可能エネルギーの大量導入時の課題
- 5.4 再生可能エネルギー送電容量の確保の課題
- 5.5 日本版コネクト&マネージ
- 5.6 メリットオーダーと再給電方式
- 5.7 再生可能エネルギーの出力変動への対応:調整力の確保
- 5.8 再生可能エネルギー特有の制御方式:出力制御
- 5.9 再生可能エネルギー供給の新たな調整力
- 5.10 電力システムの安定性の確保
- 5.11 自然災害激甚化による電力システムの課題
- 5.12 全国的な需給逼迫・電気料金の高騰・小売電気事業への影響
- 5.13 2050 年に向けた対応策
- Column5 電気の安定供給は誰が担うのか?
第6章 再生可能エネルギーと蓄エネルギーのシステム構築
- 6.1 蓄エネルギー技術の必要性と種類
- 6.2 定置用蓄電池の必要性
- 6.3 定置用蓄電池の国の政策と検討
- 6.4 定置用蓄電池の用途と今後の展開
- 6.5 水電解技術で製造した水素による蓄エネルギー
- 6.6 水素・アンモニアのクリーン燃料としての用途
- 6.7 電力供給安定化に期待される蓄熱発電
- 6.8 圧縮空気エネルギー貯蔵の技術開発と利用
- 6.9 蓄エネルギー技術の課題
- Column6 リチウムイオン電池と「革新型」蓄電池
第7章 エネルギーの地産地消
- 7.1 地産地消に向けた地域の事業者の取り組み
- 7.2 地域マイクログリッドの可能性
- 7.3 電気自動車の活用
- 7.4 電気自動車の普及に向けた課題
- 7.5 電気自動車の普及に向けた今後の方向性
- Column7 EV充電の電気料金
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