未来エコ実践テクノロジーシリーズ図解でわかるカーボンニュートラル
~脱炭素を実現するクリーンエネルギーシステム~

[表紙]図解でわかるカーボンニュートラル ~脱炭素を実現するクリーンエネルギーシステム~

紙版発売
電子版発売

A5判/368ページ

定価2,970円(本体2,700円+税10%)

ISBN 978-4-297-12269-0

電子版

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書籍の概要

この本の概要

2020年10月の菅総理の所信表明演説で「2050年までにカーボンニュートラル,脱炭素」を宣言,今年4月の気候変動サミットで温室効果ガス46%削減を表明したことにより,エネルギー事業の方向転換を迫られています。
その中でも最重要なカーボンニュートラルとは何か? 水素・再生可能エネルギーを活用するなどCO2(二酸化炭素)の排出量を極限まで抑え,カーボンリサイクルで排出されるCO2を循環させるなど,排出量を実質ゼロにするクリーンエネルギーシステムです。
世界が水素や再生可能エネルギーなどのグリーンエネルギーに舵を切る中,遅れをとっている現在の日本のエネルギー動向を踏まえ,カーボンニュートラルを実現するために必要な技術,これから具体的に何をしなければならないのかを国のエネルギー技術戦略策定や,さまざまなエネルギー分野の調査研究を受託するエネルギー総合工学研究所の博士たちがわかりやすく解説します。
既刊の「図解でわかるカーボンリサイクル」もあわせて読むことで一層,理解が深まります。

こんな方におすすめ

  • 脱炭素を目指すためのカーボンニュートラルについて知りたい方
  • カーボンニュートラルを実現するために,どんな技術や実践方法があるのかを知りたい方

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目次

第1章 カーボンニュートラルとは

  • 1.1 カーボンニュートラルとは何か
  • 1.2 パリ協定とカーボンニュートラル
  • 1.3 世界各国のゼロエミッション目標と制度

第2章 再生可能エネルギーはこれだけ使える

  • 2.1 再生可能エネルギーの種類と特徴
  • 2.2 再生可能エネルギーのポテンシャル
  • 2.3 再生可能エネルギー利活用のコストと規模
  • Column1 浮体式洋上風力の安全性

第3章 原子力の未来

  • 3.1 原子力の現状と評価
  • 3.2 原子力のポテンシャルと期待
  • 3.3 原子力の特長
  • 3.4 原子力発電所の建設・開発の現状
  • Column2 次世代の原子力技術の在り方は?
  • 3.5 原子力の課題

第4章 カーボンニュートラルで炭素資源を上手に利用する

  • 4.1 炭素資源の利用システム
  • 4.2 CO2分離・回収技術
  • 4.3 CO2を輸送する技術
  • 4.4 CO2を貯留・固定する技術
  • 4.5 CO2回収・利用技術
  • 4.6 カーボンリサイクル社会とは
  • 4.7 国内プロジェクト取り組み状況
  • Column3 CO2削減は一次エネルギー消費量に占める再エネ量の観点で評価すべき
  • 4.8 海外プロジェクト取り組み状況

第5章 電力システムでやるべきこと

  • 5.1 電力システム改革の進展と電気事業
  • 5.2 カーボンニュートラル達成に向けた電力分野の取り組み
  • 5.3 再生可能エネルギーの電力系統連系の課題
  • 5.4 再生可能エネルギーの大量導入への課題
  • 5.5 再生可能エネルギー大量導入時代の電力システムの課題
  • Column4 役割が大きく変わった揚水式水力発電

第6章 水素エネルギーへの期待と見通し

  • 6.1 水素エネルギーの特徴と現状
  • 6.2 水素の製造技術
  • Column5 水素にはいろいろな色がある
  • 6.3 水素を輸送と貯蔵する技術
  • 6.4 水素利用技術の需要
  • 6.5 日本の政策動向と取り組み
  • 6.6 世界の水素導入に向けた政策動向と取り組み

第7章 蓄エネルギーが重要

  • 7.1 各種蓄エネルギー技術の特徴
  • 7.2 蓄電池の技術開発
  • 7.3 蓄熱発電システム
  • 7.4 圧縮・液化空気エネルギー貯蔵
  • Column6 空気だけでない! 水素も地中に貯蔵できる!

第8章 ネガティブ・エミッション技術が必要な理由

  • 8.1 ネガティブ・エミッション技術の重要性
  • 8.2 さまざまなネガティブ・エミッション技術
  • 8.3 ネガティブ・エミッション技術の課題
  • Column7 CO2を直接回収するDACシステム

第9章 運輸・民生・産業の取り組み

  • 9.1 日本のエネルギー消費の現状
  • 9.2 運輸部門で消費されるエネルギーの特徴
  • 9.3 民生部門で消費されるエネルギーの特徴
  • 9.4 産業部門で消費されるエネルギーの特徴
  • 9.5 需要側のカーボンニュートラルを実現するために
  • Column8 電気自動車とバッテリー充電技術

第10章 カーボンニュートラルに取り組む事例

  • 10.1 世界の取り組み事例
  • 10.2 日本の取り組み事例

第11章 サステナブルファイナンスとカーボンニュートラル

  • 11.1 カーボンニュートラルとファイナンスの関係
  • 11.2 企業が選別されるESG投資
  • 11.3 投資ガイドラインと環境投資への期待
  • Column9 グリーンスワンとグリーンウォッシュ

著者プロフィール

一般財団法人 エネルギー総合工学研究所(いっぱんざいだんほうじん えねるぎーそうごうこうがくけんきゅうじょ)

国のエネルギー技術戦略策定や,さまざまなエネルギー分野の調査研究を受託。
特に,炭素循環エネルギーグループが中心となり,CO2有効利用技術開発推進,研究所内に研究会設置などを通して,カーボンリサイクル,カーボンニュートラルなど,脱炭素エネルギーシステム分野での最先端の情報を有する。
既刊:「図解でわかるカーボンリサイクル~CO2を利用する循環エネルギーシステム」