生物ミステリーシリーズ恐竜たちが見ていた世界
―悠久なる時をかけてよみがえる18の物語
2023年10月14日紙版発売
2023年10月14日電子版発売
土屋健 著,河部壮一郎,田中源吾 協力,ツク之助 絵
A5判/192ページ
定価2,860円(本体2,600円+税10%)
ISBN 978-4-297-13831-8
書籍の概要
この本の概要
古生物の視点を借り,太古の世界を歩きまわり,食べ物を探す。襲い,襲われ,恋をして……古生物の暮らしに入り込むことで,今まで気が付かなかったコトに目を向けます。
- 遥か昔に絶滅した古生物たちが見ていた世界とは,どんなものだったのか?
- どのように環境を利用し,生活を営んでいたのか?
- 今を生きる生物と同じように,喜びや悲しみを感じていたのだろうか?
太古の世界を〝等身大で追体験〟することで描き出す古生物ワールド。そこにはいったいどんな世界が広がっているのでしょうか。
こんな方におすすめ
- 古生物&恐竜ファン
- 古生物がどのような暮らしをしていたのか興味のある方
- 公共図書館
- 著者略歴
土屋健(つちやけん)
サイエンスライター。オフィス ジオパレオント代表。日本地質学会員。日本古生物学会員。日本文藝家協会員。埼玉県出身。金沢大学大学院自然科学研究科で 修士(理学)を取得(専門は,地質学,古生物学)。その後,科学雑誌 『Newton』の編集記者,部長代理を経て,現職。愛犬たちと散歩・昼寝を日課とする。2019年にサイエンスライターとして史上初となる日本古生物学会貢献賞を受賞。近著に『古生物出現!空想トラベルガイド』(早川書房),『も~っと! 恐竜・古生物ビフォーアフター』(イースト・プレス),『地球生命 無脊椎の興亡史』(技術評論社)など。なお,本書の英副題は『シートン動物記』へのオマージュ。
- 絵師略歴
ツク之助(つくのすけ)
サイエンスイラストレーター。爬虫類や古生物を中心に,生物全般のイラストを描く。イラストを担当した書籍に『ディノペディア Dinopedia』(誠文堂新光社),『恋する化石』(ブックマン社),『僕とアンモナイトの一億年冒険記』(イースト・プレス),『ドラえもん はじめての国語辞典 第二版』(小学館)。著書に,絵本『トカゲくんのしっぽ』,『フトアゴちゃんのパーティー』(ともにイースト・プレス)がある。バンダイの爬虫類カプセルトイシリーズも展開。
- 協力者略歴 【協力/無脊椎動物】
田中源吾(たなかげんご)
1974年生まれ。熊本大学くまもと水循環・減災研究教育センター准教授。専門は古生物学。島根大学卒業後,静岡大学大学院理工学研究科で博士(理学)を取得。金沢大学,京都大学,レスター大学の研究員,群馬県立自然史博物館学芸員,海洋研究開発機構,熊本大学合津マリンステーション,金沢大学国際基幹教育院を経て現職。驚異的な保存状態の化石から生物進化の謎に取り組んでいる。監修に『アノマロカリス解体新書』(ブックマン社),『ダーウインが来た!生命大進化 第1集』(日経ナショナルジオグラフィック)など。
- 協力者略歴 【協力/脊椎動物】
河部壮一郎(かわべそういちろう)
1985年,愛媛県生まれ。福井県立大学恐竜学研究所准教授,福井県立恐竜博物館研究員。専門は脊椎動物の比較形態学。特に,鳥類を含む恐竜や哺乳類の脳などの神経系や感覚器形態について。東京大学大学院理学系研究科博士課程修了後,岐阜県博物館学芸員を経て現職。
本書のサンプル
本書の紙面イメージは次のとおりです。画像をクリックすることで拡大して確認することができます。
目次
第1幕 古無脊椎動物が見ていた世界
- Story01 海底の楽園
- かつて,世界は平和であふれていた(エルニエッタ,ディッキンソニア,キンベレラ)
- Story02 最初の覇者たちが見た景色
- カンブリア紀の覇者(アノマロカリス・ブリッグスアイ,アノマロカリス・カナデンシス)
- Story03 地中も安全とは限らない
- “探知の狩り”のはじまり(鰓曳動物)
- Column 「眼の誕生」が世界を変えた
- Story04 洗練された泳ぎ
- 「古い」は「悪い」じゃない(タラソスタフィロス,クテノルハブドットス)
- Story05 みんな一緒
- 1列で並ぶ化石(アンフィクス)
- Column 化石の王様「三葉虫」って何?
- Story06 煌々と輝く海の中で……
- 縦に並んだ複眼(エルベノチレ)
- Story07 三葉虫のさまざまな生き様
- 多用な形が物語る(イソテルス,ハルペス,ワリセロプス)
- Story08 狩るのはいつか?
- さまざまな複眼のウミサソリ類(ユーリプテルス,プテリゴトゥス・アングリカス,アクチラムス・クンミンゲシ)
- Column いろいろなウミサソリ
- Story09 大きな眼の“暗殺者”
- 謎の動物も,複眼からわかる(ヴォウルテリョン,ドロカリス)
- Column 日本にもいた“ドロカリスの仲間”
- Story10 ジュラ紀の夜の音色
- ジュラ紀の森で聞こえた音(アルカボイルス・ミュージックス)
第2幕 古脊椎動物が見ていた世界
- Story11 早起きは三文の得
- 寒冷期の狩人(ディメトロドン)
- Story12 長い首なのに?
- 常に下を向く独特の平衡感覚(ニジェールサウルス)
- Story13 鼻先で獲物を探す
- 吻部先端の圧力センサー(スピノサウルス)
- Column 日本にもいた“スピノサウルスの仲間”
- Story14 闇夜に虫を狩る
- 恐竜にもいた,フクロウのような生態(シュヴウイア)
- Story15 高音の子,低音の親
- 音を出す恐竜(パラサウロロフス)
- Story16 走るのは苦手
- 走るのは苦手だった角竜(トリケラトプス)
- Column “最後の恐竜”たち
- Story17 帝王の子育ては,顎先で
- 発達した神経(ティラノサウルス)
- Story18 恐竜時代のウタ
- 鳥類はいつからウタでコミュニケーションをしたのか(ヴェガヴィス)
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