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今いちばん熱いSNS! LINEを快適・安全に楽しもう

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スマホ時代のコミュニケーションサービス

音声通話とテキスト(文字)メールが主体だった従来の携帯電話から,パソコンなみの機能を備えたスマートフォンへと通信手段が移り変わったことで,現代のコミュニケーションはよりバラエティに富んだ状況へと急速に変貌しています。こうした変革の一翼を担っているのが,スマートフォン向けコミュニケーションサービスとして大人気の「LINE(ライン⁠⁠」です。

LINEを利用すれば,家族や友人,会社の同僚といった身近な人たちと,さまざまなコミュニケーションを楽しめます。テキストのやりとりによる会話はもちろんですが,そのほかにも音声通話やTV電話,グループチャットなど多彩なサービスが利用でき,しかも課金は一切ありません。月々の電話料金さえ支払っていれば,LINE自体は無料で利用できるのです。

また,コミュニケーションが楽しくなるようなLINEならではの仕掛けが随所に散りばめられているため,⁠一度体験すると手放せなくなってしまう」という人が続出しています。その利用者数は,国内だけでなんと5,200万人以上。実に,日本人の4割以上がLINEを利用している計算になります(LINE株式会社 2015年1月時点での発表⁠⁠。

そんなLINEの人気の秘密はどこにあるのか,4つのポイントを見てみましょう。

ポイント1:手軽なコミュニケーションをスタンプで!

LINEの特長というと,まず挙げられるのがスタンプです。スタンプとは,友だちとのメッセージのやりとりに挿入するイラストのことで,言葉で伝えきれない微妙な気持ちを表したり,文字を入力するのが面倒なタイミングでのリアクションに使われたりします。

「キャリアメールの絵文字やデコメールのようなもの」と言えば,わかりやすいでしょうか。スタンプがこれらと大きく異なるのが,その多彩なバリエーションです。TVなどでおなじみの有名人やアニメの人気キャラクター,企業のマスコットキャラクターなどのスタンプが,アプリ内のショップで販売されています。

また,⁠LINEクリエイターズスタンプ」という制度の導入で,一般ユーザーも気軽にスタンプを販売できるようになりました。これまで以上にバラエティ豊かなスタンプがどんどん増えてくることでしょう。

「わざわざ有料のスタンプを買いたくない」という人も安心してください。スタンプショップでは無料のスタンプも多数提供されています。お気に入りのスタンプが見つかれば,日頃の何気ないメッセージのやりとりも,ぐっと楽しくなります。

スタンプのやり取りでトークルームが華やぐ

スタンプのやり取りでトークルームが華やぐ

ポイント2:旅行の相談もグループトークでバッチリ!

仲のよい友人たちと旅行の予定をみんなで相談─⁠─こんなシチュエーションではLINEの「グループ」機能を使ってみましょう。グループを作ると,複数の友だちと1つのトークルームでやり取りできるので,スケジュールの調整や待ち合わせ場所の相談に最適です。

しかし,グループでの利用には1つ注意点も。LINEでのトークが盛り上がってくると,当然トークルームが新しいメッセージで埋め尽くされてしまいます。そうすると,肝心の待ち合わせ場所や時間などの情報を,トークの履歴をさかのぼって探すのが大変になってしまいます。待ち合わせ場所のようなトークで流れてしまうと困る情報は,ノートに記録しておきましょう。ノートに記録した情報はトークとは別に保存されるので,必要なときにすぐに参照できます。

イベントが終わったあとの情報共有にもLINEは便利です。スマートフォンで撮影した写真や動画を投稿できるので,手軽にグループでの共有が行えます。このとき,アルバムに写真を保存しておけば,ノートと同様にあとからいつでも見返せます。

このように複数人でのコミュニケーションを快適に楽しめるのも,LINEの魅力なのです。

ポイント3:お得な情報も盛りだくさん!

最近では,プロモーションにLINEを活用する企業やショップが増えています。よく利用しているファーストフード店や家電量販店があれば,⁠LINE公式アカウント」を探してみましょう。LINEでは企業が運営する「公式アカウント」があり,キャンペーンの通知やクーポンの配布など,お得な情報を発信しています。公式アカウントの中には,友だちになるとスタンプを無料で提供してくれるところもあります。

地元の喫茶店や美容院のアカウントが見つからない? そうなのです。公式アカウントで情報を発信しているのは,大企業が中心。個人経営のお店が公式アカウントを利用するのはなかなか難しいようです。

こんなときチェックしたいのが,LINE上にお店のホームページを持てる「LINE@」です。LINE@では,お店の場所や雰囲気,商品の詳細について確認できるほか,クーポンを配信してくれることもあります。公式アカウントに比べると,地域密着型のアカウントが多いのが特徴です。

LINE@の探し方はかんたん。お店の名前やジャンルをキーワードに検索することもできますし,スマートフォンの位置情報を利用して現在地周辺のお店を探すことも可能です。行ってみたいお店が見つかれば,LINE@から直接電話をかけて予約─⁠─なんてこともできます。もしかしたら,あなたのお気に入りのお店もLINE@を利用しているかもしれません。

現在地周辺のLINE@もワンタッチで検索できる

現在地周辺のLINE@もワンタッチで検索できる

ポイント4:アプリ&ゲームでさらに広がるLINEの世界!

Androidの「Playストア」やiPhoneの「App Store」のランキングを覗いてみると,LINEに関連するアプリやゲームを見かける機会が多くなっています。事実,App Storeの2014年無料アプリランキングでは,LINEに関連するアプリがトップ10のうち6つもランクインしています。

たとえば,数あるカメラアプリの中でも屈指の人気を誇る「LINE camera⁠⁠。このアプリは,撮影した写真に豊富なスタンプやフレームなどを使って,LINEならではのポップでにぎやかな画像に加工するアプリです。もちろん加工した写真は,LINEのトークに送信して友だちと共有できます。

もうひとつ,LINEの関連サービスでおすすめなのが「LINE電話」です。LINEは,ユーザーどうしが気軽に音声・ビデオ通話ができる無料通話機能がアピールポイントの1つです。ただし,ユーザー以外の携帯電話や固定電話の番号を指定して通話することはできません。そんなときはLINE電話を利用すれば,LINEのアプリから固定電話や携帯電話との通話ができるようになるのです。通話料金が割安なところもポイントです。通常,携帯電話宛の通話の場合は1分あたり14円,固定電話の場合は1分あたり3円で通話できます。通常の通話料金で1分間通話すると40円かかることを考えると,そのお得さがわかります。

LINE cameraやLINE電話以外にも,子どもと一緒に動画を楽しめる「LINE KIDS」や,スマートフォンで手軽にショッピングを楽しめる「LINEモール」など,さまざまなアプリやサービスが展開されています。LINEのアカウントさえあれば,すぐに利用を始められるのもうれしいところです。

LINE cameraなら手軽にかわいい写真に加工できる

LINE cameraなら手軽にかわいい写真に加工できる

LINEは危険?

2011年のサービススタート以来,わずか4年弱で爆発的な勢いで普及してきたLINE。このように多くの人が利用するサービスでは,悪いことを考える人も現れます。昨年はそうしたトラブルも何度か耳にすることがありました。

特に大きな問題になったのが,乗っ取りによる振り込め詐欺です。LINEのアカウントを何者かに盗まれ,自分になりすまして「電子マネーのプリペイドカードを買ってほしい」といったメッセージを友だちに送信することで,金銭をだまし取ろうとする事例が多発しました。実際に被害に遭った人もおり,被害総額は1億円以上にもなったと推計されています。

こうした問題にLINEは,1つ1つていねいに対応してきました。まず,LINEの登録時にPINという4桁の暗証番号の設定が必須になり,別のスマートフォンからログインしようとしたときに暗証番号の入力が求められるようになりました。また,友だち以外のユーザーからのトークにはアラートを表示し,注意が喚起されます。これにより乗っ取りの被害は激減。現在ではほぼ収束しています。

安心してLINEを楽しむために

こうした事件性がなくても,たまたま電話番号が登録されていただけの人と意図せず友だちになってしまった,知らない人から急にトークで話しかけられたなどの想定外の事態を経験したことがあるユーザーは少なくないようです。使い始めたばかりのときにこうした事態が発生するのは,やむを得ない面もあります。

そんなLINE入門者・初心者の不安を解決するための書籍が,このたび発売されます。それが『今すぐ使えるかんたん LINE ライン 入門』です。本書では,これまで紹介してきたLINEの魅力を満喫する方法や,安全にLINEを利用するための設定方法などをていねいに説明しています。子どもやお孫さんと一緒に始めたい,使ってみたいけれどセキュリティ面が心配─⁠─という方はぜひ手にとってみてください。

著者プロフィール

リブロワークス

書籍の企画,編集,デザイン,制作をそれぞれの専門家が受け持つ,本のプロフェッショナル集団。手がける書籍はスマートフォンのほか,Webサービス,プログラミングなどIT系を中心に幅広い。

URL:http://www.libroworks.co.jp/