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Java EEはどこから来てどこへ向かうのか
2016年9月21日
Java EEの過去
Java EEには過去2回のエポックメイキングと呼べる技術の登場がありました。最初はEJBです。EJB以前はサーブレットを中心としたシンプルなWebアプリ開発のフレームワークでした。EJBの登場によりフルスタックで重厚なJ2EE時代に入りました。
次がCDIです。CDIはDI
Java EEの現在
Java EEの現在の最新バージョンは7です。
原則論で言えば,
Java EE 8のリリースの遅れから,
今すぐにOracle社がJava EEを放り出す可能性は低いかもしれませんが,
Java EEの未来
そんなJava EEですが,
Springが,
Springの最近のキャッチフレーズはマイクロサービスです。つまり,
EJBからマイクロサービスを想う
何がマイクロサービスなのか,
個人的に興味深いのは,
RESTで応えるマイクロサービスとEJBのリモートオブジェクトには奇妙な相似性があります。
皮肉なことにSpring創始者のロッドジョンソン氏はEJBのリモートオブジェクト批判の急先鋒でした。批判のポイントはいくつかありますが,
- ① 分散オブジェクトはテストが無駄に複雑化する
- ② 分散オブジェクトは配備
(デプロイ) が大変になる - ③ リモートオブジェクトのアクセスはオブジェクト指向の良い設計を壊す場合が多い
最後の指摘は少々わかりづらいので補足します。リモートアクセスはネットワークを介すため,
EJBと類似しているからマイクロサービスがダメだ,
EJBからマイクロサービスへの飛躍
EJBの時代からマイクロサービスへの変化は大きくふたつあります。ひとつは障害に対する考え方の変化です。マイクロサービスでは,
マイクロサービスのもうひとつの変化は分散データベースです。個々のマイクロサービスは,
古典的な分散トランザクションを捨てた世界に待つのは,
Java EEとの向き合い方
Java EEの過去から未来を徒然なるままに話してきました。最後に開発者はどうJava EEに向き合うべきかの個人的見解を述べてみます。
Java EEがJavaでWebアプリを作る時のフレームワークのひとつの選択肢であるのは間違いありません。J2EE時代
もうひとつ,
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