知りたい!サイエンスシリーズこんなにわかってきたゲノムの世界
―見えてきたDNAの可能性―
2008年12月26日紙版発売
油谷幸代 著
四六判/340ページ
定価1,738円(本体1,580円+税10%)
ISBN 978-4-7741-3726-1
ただいま弊社在庫はございません。
書籍の概要
この本の概要
ヒトゲノム配列の解読で,ゲノム分野は病気の診断治療や新薬開発など,身近なものになりました。本書は,ゲノムのしくみを超初心者に向けて分かりやすく解説します。ゲノムの複雑なテーマを,読みやすいように小さな項目に分け,読み切りにし,かみ砕いた解説図を使って読者の理解を深めるようにしました。
こんな方におすすめ
- 生物,遺伝子に興味のある学生や一般の方
- 分子生物学に興味のある人
この書籍に関連する記事があります!
- こんなにわかってきたゲノムの世界
- 「遺伝子」と「DNA」の違いってわかりますか?新聞やテレビでよく見かけることが多い言葉です。でもいざ,聞かれてみると,はたと,答えに困ってしまうかもしれません。どちらかもその働きが目に見えないため,なかなか想像することが難しいのかもしれません。
目次
第1部 基礎編
1章 細胞とゲノム 生物は難しくない
- 1.1 生物と大企業
- 1.2 細胞と遺伝子の切っても切れない関係
- 1.3 ゲノムってなんだろう
- 1.4 細胞の形を知ろう
2章 遺伝子とその働き
- 2.1 遺伝子とDNA
- 2.2 DNAは2重らせん構造をとっている
- 2.3 遺伝子発現とmRNA
- 2.4 mRNAは暗号文
- 2.5 暗号解読者は誰?
- 2.6 DNAとRNAの違いを詳しく見る
3章 ゲノム解析
- 3.1 ゲノム解析とモデル生物
- 3.2 ゲノム解析って難しい
- 3.3 ヒトゲノムで分かったこと
- 3.4 ポストゲノムって何?
4章 タンパク質は重要
- 4.1 「生きている」と「死んでいる」の違い
- 4.2 働きもののタンパク質
- 4.3 アミノ酸って何だろう
- 4.4 生活とアミノ酸
5章 生物をもっと知る
- 5.1 菌類あれこれ
- 5.2 生物の分類
- 5.3 ミトコンドリアは細菌だった
6章 細胞をもっと知る
- 6.1 染色体と分裂
- 6.2 細胞が増える仕組み
- 6.3 細胞の自殺
- 6.4 不老不死の鍵
第2部 応用編
7章 ウイルス
- 7.1 感染症と病原体
- 7.2 ウイルスと病気あれこれ
- 7.3 エイズはなぜ怖い?
- 7.4 ウイルスは生物じゃない?
- 7.5 ウイルスの増殖
8章 アレルギー
- 8.1 アレルギーってどうして起こる?
- 8.2 もっともっと免疫
- 8.3 アレルギーいろいろ
9章 再生医療
- 9.1 ES細胞とは
- 9.2 再生医療で治る
- 9.3 再生医療とES細胞
- 9.4 iPS細胞の能力
- 9.5 iPS細胞とES細胞
10章 がん
- 10.1 がんは不死身
- 10.2 がんと遺伝子
11章 遺伝子多型(SNP)
- 11.1 遺伝病は怖い?
- 11.2 遺伝子多型って何?
- 11.3 SNPとオーダーメイド医療(テーラーメイド医療)
12章 DNAチップ
- 12.1 DNAチップはすごい
- 12.2 DNAチップとゲノム創薬
13章 リボザイム
- 13.1 リボザイムの発見は生命の起源を解き明かした?
- 13.2 リボザイムの発見とスプライシング
- 13.3 ゴミから宝の山になったncRNA
14章 BSE
- 14.1 狂牛病って何?
- 14.2 BSEとプリオン仮説
15章 DNA鑑定
- 15.1 DNA鑑定とPCR法
- 15.2 DNA鑑定の実際
16章 遺伝子組み換え
- 16.1 品種改良物語
- 16.2 遺伝子組み換えは現代の品種改良
17章 クローン
- 17.1 自分をもう一人作る
- 17.2 クローン技術の問題
- 17.3 クローン技術の夢
この本に関連する書籍
-
病気はどこで生まれるのか― 進化医学でさぐる病気のしくみ
どのように我々は病気になるのか。いまや分子レベルでの研究が進み,さまざま病気について,その発症のしくみが解明されつつある。では,そもそもなぜ病気は存在するだ...
-
DNAを操る分子たち ―エピジェネティクスという不思議な世界
塩基配列の変化以外にDNAに何らかの変化をもたらすことで,遺伝子発現をコントロールするしくみ,そしてそれ自身が細胞から細胞へと代を通じて遺伝していくしくみ,それ...
-
ラセンがかたる生命の不思議―分子生物学をのぞいてみよう―
万能細胞,ゲノム創薬,遺伝子組み換え,クローン…私たちに最も身近でありながら多くの謎に満ちた「生命」はDNA二重ラセン構造の発見,ヒトゲノムの解読を経て,そのし...
-
なにがスゴイか?万能細胞 ―その技術で医療が変わる!―
07年11月,京都大学の山中教授が初めて作り出したことで有名になった「万能細胞」。「フツーの細胞から体のどんな部分でも作り出せるようになった」として世界中で話題...