代謝ガイドブック
2014年5月30日紙版発売
2017年6月14日電子版発売
霜田幸雄 著
B5変形判/184ページ
定価2,728円(本体2,480円+税10%)
ISBN 978-4-7741-6499-1
ただいま弊社在庫はございません。
書籍の概要
この本の概要
「代謝」は,生化学や生理学の両分野に分かれているため,代謝全体を理解することは難しくなっています。一方で,医療の現場では横断的な知識が求められています。本書では,代謝の全体像を理解するために,体系的に代謝のしくみを解説します。複雑で専門性の強い部分をできるだけ簡単にし,知っておきたい重要部分の解説はきちんと行うことで,初学者にも理解しやすいようにします。代謝の全体像がわかるように解説します。専門用語の羅列は避け,豊富な図版の中にも解説をつけることで,図を見るだけでも代謝のしくみが「わかる!」ようになっています。生物や化学の専門知識がなくても読めるように,やさしくかみ砕いて解説しています。人のからだの代謝の仕組みを知りたいと思っている方に役だつ内容です。
こんな方におすすめ
- 医療関係者,看護師,看護学生。体のエネルギー源を学びたい人
目次
- はじめに
第1章 代謝とは
- 1-1異化と同化
- 1-2 物質代謝
- 1-3 生体のエネルギー源「ATP」
- 1-4 生体内の反応
- (1)異化
- (2)同化
第2章 栄養素
- 2-1糖質
- 2-2 脂肪
- 2-3 タンパク質
- 2-4 ミネラル
- 2-4 核酸
- (1)糖
- (2)塩基
- (3)ヌクレオシド
- (4)ヌクレオチド
- (5)核酸
- 2-5 核酸の代謝
- (1)核酸の合成(de novo 合成)
- (2)プリン,ピリミジンの分解とサルベージ経路による合成
- 2-6 ビタミン
- (1)水溶性ビタミン
- (2)脂溶性ビタミン
- 2-7 ミネラル
第3章 代謝の概観
- 3-1 代謝の全体像
- (1) 筋肉
- (2) 脳
- (3) 肝臓
- (4) 脂肪細胞
- 3-2 細胞における代謝の経路の概観
- (1)糖質の分解と吸収
- (2)タンパク質の分解と吸収
- (3)脂肪の分解と吸収
第4章 消化と吸収
- 4-1 消化器系の構造と働き
- (1) 口腔
- (2) 胃
- (3) 膵臓
- (4) 腸液
- 4-2 胃における消化
- (1) タンパク質の消化
- (2) 脂肪の消化
- 4-3 小腸の構造
- 4-4 膵臓,胆嚢,肝臓
- (1) 糖質の消化と吸収
- (2) 細胞膜と物質の吸収
- (3) タンパク質の消化と吸収
- (4) 脂肪の消化と吸収
第5章 エネルギーの産生
- 5-1 ATPの構造と高エネルギーリン酸結合
- 5-2 栄養素の酸化とATPの産生
- 5-3 三大栄養素からエネルギーが作られる過程
- (1) 糖質(解糖系)
- (2) 脂肪
- (3) タンパク質
第6章 ミトコンドリアの働き
- 6-1 TCA回路
- 6-2 電子伝達系
第7章 肝臓における代謝
- 7-1 肝臓の構造と血液循環
- 7-2 肝臓の働き
- (1) 代謝機能(合成)
- (2) 代謝機能(分解)
- (3)胆汁生成と分泌
- 7-3 糖質の代謝
- (1) グリコーゲンの貯蔵
- 7-4 糖新生
- 7-5ケトン体の生成
- 7-6 タンパク質の代謝
- 7-7オルニチン回路 (尿素回路)
- 7-8 脂肪の代謝
第8章 筋と代謝
- 8-1筋の構造と収縮
- 8-2 「滑り説」の分子機構
- 8-3 収縮のエネルギー源(代謝)
- (1)クレアチンリン酸系
- (2)解糖系
- (3) 酸素が十分な状態での運動
第9章 腎臓における代謝
- 9-1腎小体
- 9-2 近位尿細管における再吸収と分泌
- (1)再吸収
- (2)分泌
- 9-3遠位尿細管,集合管における再吸収と分泌
- 9-4 酸・塩基平衡
- (1)緩衝液
- (2)揮発性酸の排出
- (3)不揮発性酸
第10章 脳における代謝
- 10-1 脳と大脳皮質
- 10-2 脳の神経細胞の形態と働き
- 10-3 神経細胞の信号(静止電位と活動電位)
- (1) 細胞内外のイオン濃度と平衡
- (2) 膜タンパク質チャンネル
- (3)細胞内のイオンの濃度の維持
- 10-4 脳の代謝の特異性
コラム
- プリン体
- トレはロース
- セルロース
- オリゴ糖
- 希少糖
- 旋光性
- 塩基対
- 食べ過ぎたタンパク質はどこへいくのか?
- 日本人に多い,高コレステロール血症
- 乳酸と有酸素運動
- 筋肉の疲労物質
- 酸塩基平衡障害
この本に関連する書籍
-
ナース・患者のための 喘息マネージメント入門
喘息は,根本治療は難しい病気とされます。しかし,うまくコントロールできれば死に至る発作を回避し,健常人と変わらない生活を送れます。それを実現するためには,コ...
-
医療従事者のための 痛みガイドブック
患者さんは日常生活でさまざまな痛みを感じています。痛みは,患者さんの生活の質(QOL)に大きな影響をあたえるため,患者さんと向き合っている医療従事者にとって,患...
-
とっても気になる血液の科学―からだのスミからスミまで大活躍―
人間の体内を流れる血液は,いろんな働きをしている。また,摂取した血液を調べることで様々な情報(体調や病気のリスク)を知ることもできる。本書では血液組成や体内...
-
食べ物はこうして血となり肉となる ―ちょっと意外な体の中の食物動態―
野菜を食べると体によい。牛肉を食べるとハッピーな気分になる。 食べ物は食べるだけで,健康に影響を及ぼし,気分にまで作用します。なんの変哲もないふつうの食べ物...