学びの呼吸 ~世界のエリートに共通する学習の型

「学びの呼吸」のカバー画像
著者
岡田昭人おかだあきと 著
定価
2,420円(本体2,200円+税10%)
発売日
2021.4.30 2021.4.20
判型
A5
頁数
296ページ
ISBN
978-4-297-12014-6 978-4-297-12015-3

概要

世界大学ランキング1位のオックスフォード大学で日本人初の博士号取得した比較教育学・国際教育学の人気教授の集大成

VUCAの時代、グローバルに通用する力を磨くには?

世界のエリートに共通する「学びの型」を、世界大学ランキング1位のオックスフォード大学において日本人ではじめて博士号を取得した比較教育学・国際教育学の人気教授が集大成。

五感をフルに発揮してのインプット×アウトプットで学びの成果を最大化する方法を教えます。

こんな方にオススメ

  • 試験対策にとどまらない本質的な学力を身につけたい方
  • 国際社会でも通じる基礎を身につけたい人

目次

はじめに 「学びの呼吸」が日本人を変える

  • 学び方を変えれば、学びは楽しくなる ~比較教育学との出会い
  • 学びは「呼吸」
  • 「学びの呼吸」で積極的に学習するようになる
  • 学び方が人生を変える

序章 世界に通用する学びとは

今、新しい学びが必要とされる理由

  • VUCAの時代
  • キーコンピテンシーが求められる

タキソノミーと学びの呼吸

  • 学びの「型」とは
  • 五感をフルに活かす「学びの呼吸」

「学びの呼吸」9つの型

  • 観察する
  • 傾聴する
  • 思考する
  • 模倣する
  • 記述する
  • 質問する
  • 意見する
  • 批判する
  • パフォーマンスする

自分の学び方を再確認して、新たな「学びの型」を生み出そう

  • まずは優位感覚を活かそう
  • 自らの学び方を再確認して、新たな気づきや創造を生み出そう
  • コラム オックスフォード大学で体感した「学びの呼吸」の原点

1章 観察する

比較して事象を精緻に捉える

  • 比較の四段階
  • 世界の教育制度を比較の四段階で分析してみよう
  • コラム さまざまな比較

文化人類学をヒントにモニタニング力を磨く

  • フィールドワークの基本
  • 電車でフィールドワークをしてみよう
  • コラム 文化人類学の代表的な研究

相手の何気ない表情や話し方から性格や心情を読みとる

  • 人の心を科学するのが心理学
  • 言葉以外に感情が現れる7つのポイント
  • 人間観察をしてみよう

「観読」でがんばらずに脳に刺激を与える

  • 眺めることで、なぜ「考える力」や「想像力」が鍛えられるのか
  • 観読をしてみよう
  • コラム 読書を勧める理由

2章 傾聴する

シャドーイングで聞き逃しを防ぐ

  • 「自分へ意識が向いてしまう」「心の中の会話が始まってしまう」問題を防ぐには
  • シャドーイングの4つのポイント
  • 3人シャドーイングをやってみよう
  • コラム シャドーイングによるインプット効果

耳で記憶する力を伸ばす

  • 聞く力と記憶はどう関係するのか
  • 聞く力をつける3つのトレーニング
  • 替え歌で記憶力を鍛えてみよう
  • コラム 言語の臨界期と乳児の聞き取り能力

リレースピーチで話を正しく聞く力を磨く

  • 聞く力の3段階
  • リレースピーチで会話のリズムを身につけよう
  • 相手の話をうまくつなげる5つのポイント
  • コラム 会話をスムーズに進めるコツ

傾聴するために相手とラポールを形成する

  • ロジャースの3原則とラポール形成を邪魔する3つの行為
  • ラポールを形成する4つのテクニック
  • 歩きながら傾聴してラポールを築いてみよう
  • コラム ラポールのテクニックの注意点

バックトラッキングで聞く姿勢を見せる

  • バックトラッキングと返報性の原理
  • バックトラッキングのテクニック
  • バックトラッキングをやってみよう
  • コラム バックトラッキングをするときの6つのポイント

3章 思考する

アイスブレイクで思考をときほぐす

  • アイスブレイクの効果と3つの要素
  • 「じつは……なんです」 ~自己紹介のアイスブレイク
  • 「いつ、どこで、だれが、なにをした」 ~他者認知のアイスブレイク
  • 共通点グランドスラム ~共同作業のアイスブレイク
  • アイスブレイクで取り入れるべき点、避けるべき点
  • コラム ワラスの「思考の四段階」をアイスブレイクに取り入れる

問題を発見し、明確化する

  • 問題発見を妨げる5つの要因
  • 5つの自問で問題を明確にする
  • 「モテない」という問題を明確化してみよう
  • コラム 問題の3つの型

ジレンマ思考法で答えのない問題にねばり強くとり組む

  • 答えのない問いの4つの種類
  • 「トロッコ問題」による思考実験
  • 「おみやげにいただいたケーキ」(公平とは何か)
  • 「犬がいなくなる日」(集団の一員としての自覚 vs. 生命の尊重)
  • コラム 功利主義と義務論

連想法でアイデアをつなげて思考を広げる

  • 連想の型を利用する
  • いもづる式連想法
  • 謎かけ連想法
  • ダジャレ連想法
  • 開いた輪の連想法 ~発想が「閉じた輪」にならないようにするには
  • ゴールを設定して連想トレーニングをしてみよう
  • コラム プライミング効果:連想のメカニズムを応用する

ポモドーロテクニックで最大限の生産性と効率性を引き出す

  • 休息が生産性を上げる
  • 「作業25分+休息5分」を1セットとして考える
  • ポモドーロテクニックの4つの効果
  • ポモドーロテクニックを実践してみよう
  • コラム 休息にはなにをすればいいのか

4章 模倣する

ロールモデルに問いかけて理想に近づく

  • ロールモデルは成長過程の貴重な教科書
  • ロールモデルに学ぶための4つのステップ
  • ロールモデルに話しかけて「理想」の状態をはっきりさせてみよう
  • コラム 「憧れの人」以外にロールモデルを見出してみる

洋楽を使って楽しく外国語を身につける

  • 語学の習得に洋楽が効果的な理由
  • 洋楽をシャドーイングしてみよう
  • コラム シャドーイングの効果と音韻符号化

種本からアイデアや構想を生み出す

  • 種本の種類
  • ネットよリ本をおすすめする3つの理由
  • 種本を明示する
  • 種本をまねるための準備をする
  • 種本を3つの方法でリライト/パラフレイズする
  • 種本から自分のアイデアを生み出してみよう

反面教師で思考力を鍛える

  • 「反対に考える」ことの効果
  • 「ああはならない」で終わらせず、肯定的な状況もインプットする
  • コミュニケーション力を反面教師法で向上させてみよう

TRIZで先例をアレンジして創造する

  • TRIZとは
  • 組み合わせを応用した「お話の円盤」
  • 「お話の円盤」で新しいストーリーを生み出してみよう
  • コラム オズボーンのチェックリスト

5章 記述する

コーネル式ノートテイキングで簡潔に情報整理する

  • ノートテイキングの2つの役割
  • CNTの3つの領域と6つのR
  • CNTを使って記述してみよう
  • コラム レオナルド・ダ・ヴィンチの手稿

マインドマップで考えを見える化する

  • 教育学や脳科学から見るマインドマップの効果
  • マインドマップの基本と書き方
  • カルタでマインドマップを使ってみよう

グローバルスタンダードのエッセイを書く

  • エッセイの7つの種類
  • エッセイの型
  • エッセイを書くときの3つのポイント
  • Argument Essayを書いてみよう
  • コラム 日本人の論理展開は「渦巻」

4行日記で自分を見える化する

  • 日記が学びに有効な理由
  • 4行日記で気軽に書く習慣をつくる
  • 「事実」「発見」「教訓」「宣言」で4行日記を書いてみよう
  • コラム 書くことへの指導法や学習の仕方はまだ標準化されていない

6章 意見する

意見と理由の結びつけ方理解して話をうまくまとめる

  • 意見と理由を結びつける4パターン
  • 平行列挙法を使って意見をまとめてみよう
  • コラム 発言のタイミングをふまえて最適な効果を狙う

フィードバックで相手の目標達成に貢献する

  • フィードバックを効果的にする4つのエッセンス
  • ペンドルトン式フィードバックの進め方
  • フィードバックシートを用いてフィードバックしてみよう
  • コラム 目標達成のための3つの意見

CER話法で反対意見を述べる

  • 「ワンクッション」「具体例」「理由」の3ステップで反意を伝える
  • NG会話をCER話法を使って修正してみよう
  • コラム 意見を出すことの意義

コンフリクトマネジメントで意見の衝突に対応する

  • 意見が対立する原因となる3つの「ズレ」
  • 対立は悪ではない ~タックマンモデル
  • 「トーマス-キルマン コンフリクトモード検査」で対立への態度を確認する
  • コンフリクトモードを使い分けてみよう
  • コラム ポライトネス理論

7章 質問する

「あ・い・う・え・お」で質問を考える

  • 人は質問を受けると、何かを物事を考えはじめる
  • なぜ質問しない、質問できないのか
  • 「あ・い・う・え・お」ですぐに質問できるようにする
  • 日本の教育を研究するイギリス人の学者に「あ・い・う・え・お」で質問してみよう
  • コラム 話を広げる・深める質問は、理解・情報共有の質問のあとで

質問の型を使い分けて回答しやすくする

  • 2つの質問の型のメリットとデメリット
  • オープンクエスションが効果的な状況
  • クローズドクエスションが効果的な状況
  • クローズドクエスチョンとオープンクエスションで相手の考えを明確にしてみよう

悪い質問を良い質問に変える

  • 悪い質問の仕方の3つのパターン
  • うまく質問するための3つのポイント
  • 悪い質問を良い質問に変えてみよう
  • コラム タブーな質問

質問の最適なタイミングや間合いをつかむ

  • 質問をする3つのコツ
  • 会話のテンポや間をよくする2つのウォーミングアップ
  • ウォーキングしながら会話のリズムをつかんでみよう

自問自答で思考や行動のバリエーションを増やす

  • 自問自答の研究
  • 自問の4つのステップ
  • 「留学するために今しなければならないことは何か?」を自問してみよう
  • コラム 自問自答が苦手な人の特徴

8章 批判する

クリティカルシンキングで相手を知的にフォローする

  • クリティカルシンキングの3つの基本
  • 「前提」「仮定」「結論」に分けて考える
  • 「若者がすぐに仕事を辞めてしまうのはなぜか?」をクリティカルシンキングしてみよう
  • コラム クリティカルシンキングとロジカルシンキングの役割の違い

ピアレビューで仲間や同僚からの批判をパワーに変える

  • 前提は「信頼関係があるかどうか」
  • 相手が成功したいモチベーションが強いか、失敗したくないモチベーションが強いかを考える
  • 「状況」「行動」「成果」「提言」のフォーマットをもとに伝える
  • ポジティブとネガティブ両方のピアレビューをしてみよう
  • コラム 縦断面的レビューと横断面レビュー

ディベートで健全な批判精神を養う

  • ディベートの進め方
  • ディベートの判定
  • 反論の5パターン
  • セルフディベートで批判力をつけよう

クリティカルリーディングで本を批判する

  • クリティカルリーディングの3ステップ
  • 「外国人が日本語を使っても不思議ではない」という文献をクリティカルリーディングしてみよう
  • コラム PISAで遅れをとる日本

アンガーマネジメントで批判のストレスとうまくつきあう

  • 衝動:「怒りホルモン」を抑える
  • 思考:感情をはっきりさせる
  • 行動:怒りの動きをポジティブに変える
  • 部下が見つからない怒りを回避してみよう
  • コラム 「怒らない」ことが大事なのではない

9章 パフォーマンスする

緊張をコントロールして最高のパフォーマンスを発揮する

  • ヤーキーズ・ドットソンの法則:適度な緊張が高いパフォーマンスを発揮させる
  • 音楽を聴いて緊張に強くなる「注意トレーニング」
  • いろいろな楽器の音に順番に意識を向けて「注意トレーニング」をしてみよう
  • コラム 緊張を解消するかんたんな方法

スライドと伝え方を工夫して理解しやすいプレゼンにする

  • スライドは「形式」と「構成」がポイント
  • 話し方と非言語的要素の両面に配慮して伝える
  • プレゼンメモを作成し、発声練習をして、本番に備える
  • リハーサルは5回を目安に
  • 5枚スライドで自己紹介してみよう
  • コラム PREPによる構成

ロールプレーで違う立場の人の気持ちを理解する

  • ロールプレーの効用
  • ロールプレーのカテゴリーと手法
  • ロールプレーのやり方
  • ケース型ロールプレーをやってみよう

ノンバーバルコミュニケーションで良好な人間関係を構築する

  • NVCの3つの基本
  • 発声の練習「あいうえおエクササイズ」をしてみよう
  • 笑顔の練習「割り箸トレーニング」をしてみよう
  • 動きの練習「会話中にジェスチャー」をしてみよう
  • コラム NVCの7つの種類