「数学をする」ってどういうこと?

「「数学をする」ってどういうこと?」のカバー画像
著者
小山信也こやましんや 著
定価
2,420円(本体2,200円+税10%)
発売日
2021.5.15 2021.5.12
判型
A5
頁数
264ページ
ISBN
978-4-297-12113-6 978-4-297-12114-3

概要

本書は、「数学をする」ってどういうこと?という直球の質問に答えていく構成になっています。数学者ってどんな仕事をしているの?という質問から、なぜ楽しく思えないのかなどなど、聞きたかった質問に「ゼータ先生」が答えていきます。コロナ禍でよく見聞きする数値のことや、有名なパラドックス「アキレスと亀」や無限など人類がおかしてきた誤解の歴史にも迫ります。そして素数にまつわる問題であるリーマン予想へとつながっていきます。実は、リーマン予想はある無限級数の収束を用いるだけで記述できることがわかってきました。その貴重な内容もご紹介します。

こんな方にオススメ

  • 中学・高校生だけではなく、深リーマン予想と素数の関係を知りたい人、研究者

目次

  • まえがき

第Ⅰ部 日常編

  • 第1話「8割削減」の意味/第2話 2次関数の効果/第3話 2次関数のリスク/第4話 大学の授業再開は?/第5話 検査の精度/第6話 カラオケが上手いのは?

第Ⅱ部 無限への挑戦

  • 第7話 亀に追いつけるか/第8話 追いつける理由/第9話 矢は止まっている?/第10話 0.9999···の謎/第11話 収束と発散/第12話 数学の予想とは/第13話 ユークリッドの定理/第14話 双子素数予想/第15話 弱めて解く双子素数予想/第16話 ゴールドバッハ予想/第17話 弱いゴールドバッハ予想

第Ⅲ部 ゼータ編

  • 第18話 調和級数/第19話 逆数という発想/第20話 ユークリッドの定理の新証明/第21話 ユークリッドの定理の改良/第22話 ゼータ関数/第23話 表示が違えば収束域も違う?/第24話 オイラー積の絶対収束/第25話 「実数乗」とは?/第26話 絶対収束域の確定/第27話 オイラーのL関数/第28話 オイラー・メルテンスの定理/第29話 4で割って1余る素数/第30話 L(x)のリーマン予想/第31話 リーマン予想はなぜ大切?/第32話 深リーマン予想
  • あとがき

プロフィール

小山信也こやましんや

1962 年新潟県生まれ。1986 年東京大学理学部数学科卒業。
1988 年東京工業大学大学院理工学研究科修士課程修了。理学博士。
慶應義塾大学、プリンストン大学(米国)、ケンブリッジ大学(英国)、梨花女子 大学(韓国)を経て、現在、東洋大学理工学部教授。専攻/整数論、ゼータ関数論、 量子カオス。
著書は
『日本一わかりやすいABC 予想』(ビジネス教育出版)『数学の力~ 高校数学で 読みとくリーマン予想』(日経サイエンス)『リーマン教授にインタビューする』 (青土社)『素数とゼータ関数』(共立出版)『ゼータへの招待』『リーマン予想の これまでとこれから』『素数からゼータへ、そしてカオスへ』(以上、日本評論社) など多数。
訳書は
『オイラー博士の素敵な数式』(筑摩書房)
など。