「確かにそれなら、
風土改革を必要とする業務改善…これまでのあらすじをまじえて
第6回までのあらすじを第7回の冒頭に示していますので、
佐藤さんの開発部と同期の加藤さんが属する知的財産部で、
さて、
コアメンバーミーティング
佐藤さん:
「先日、 業務プロセスを一通り、 洗い出すということを業務改善の最初のステップとして…と言われましたが、 僕にはどうしても現場が協力してくれるようには思えないんです」 赤西さん:
「製造部長が曲者ですしね…」 広瀬さん:
「また、 そんなこと言う~。そんなこと言っていたら、 何も始まらないじゃないの。男でしょ! もっとシャキッとしなきゃ結婚できないわよ!」 赤西さん:
「美香に言われたくないけどね(-_-メ)」 広瀬さん:
「何ですって? (`´)」 村瀬部長:
「また、 お前らは仲がいいんだか悪いんだか。話を脱線させるな(笑)!」 加藤さん:
「でさぁ、 佐藤としてはどうしたいの?」 佐藤さん:
「それは、 昔のように活き活きとした職場で、 部門の壁もなく、 当社と当社の製品に誇りを持てるようにしたいし、 今の現場の連中のだらけた様子には我慢ならない」 加藤さん:
「その気持ちはみんな一緒だろ、 だから、 こうして集まっているんだから」 W女史:
「みんながそういう気持ちをまずは持っているということが大事ですよ♪」 S氏:
「前回、 僕らからの提案として、 自分たちの開発部門から製品出荷までの業務プロセスを一通り、 洗い出してみると話しましたが、 まずは、 これから始めませんか?」 W女史:
「洗い出した業務プロセスを業務フローにして、 それを他の部門に見てもらえれば、 部門間の関係性、 業務も相互影響度、 無駄やトラブルの発生箇所などを見れば、 否応なく自分たちも関係しているんだってわかってもらえますよ」 佐藤さん:
「うーん…理屈上はわかるのですが」 加藤さん:
「社長に直訴するくらいのお前が、 何、 弱気なこと言ってるんだよ。まずはやってみよう!」 S氏:
「では、 最初に組織図、 業務分掌、 、組織規程、 内部統制やISO9001の業務フロー、 人事評価制度の基準書や目標設定 それと、 これまでに業務の棚卸をしたことがあれば、 棚卸表などを見せてください」 加藤さん:
「え…!? そんなものが関係あるんですか?」 S氏・
W女史: 「もちろん!」
組織と業務範囲
業務プロセスは仕事の流れであり、
通常は組織の持つ機能と、
そんなの当たり前の話でしょう!
先の資料をもとに、

仕事の責任範囲
赤西さん:
「あれ? 試作って開発の仕事なんですか? 製造の仕事とダブってません?」 佐藤さん:
「何言ってんの。図面は僕ら、 開発が設計図面は描くけど、 だいたいが納期に追われているから、 バラック [1] のまま製造から試作機を引き上げてくるじゃん」
*1:ハードウェア開発の場合、ボードや配線がむき出しの状態を言う。
赤西さん:
「そっか…でも、 なんでですか?」 村瀬部長:
「それは僕が入ったときからそうだけど、 試作機は性能出しなどの調整が必要で、 完全な製品にしてしまうといちいち筐体を開けないといけないので、 量産前の検証も含めて、 開発が試作機を作ることが多いんだよ。さほど、 調整を必要としないモノは試作機は全部、 製造にやってもらうけどね」 W女史:
「つまり、 試作は開発がすることもあれば、 製造がすることもある…と言うことですね」 S氏:
「では、 開発部の仕事の責任の範囲はどこまでですか?」 佐藤さん:
「それは、 図面を出すまでなので、 開発・ 設計までです」 赤西さん:
「さっき、 試作まで開発が行うって言ったじゃないですか~」 加藤さん:
「待て待て…、 そんなことを言ったら、 僕ら知財はすごく広範囲で、 特許などはどこで出てくるかわからない。だから、 業務範囲はすごく広いし、 そもそもプロセスで特定することは難しい」 広瀬さん:
「そうよねぇ、 赤西君、 わかったぁ?」 赤西さん:
「マジ、 ムカつく!」
このように、
とくにGHテクノロジーズの場合は、
仕事の責任範囲と部門間の壁(セクリョナリズム)
S氏:
「それと…、 部門同士のセクショナリズムはどうですか? 開発部を中心に前後の工程部門で、 感覚値でかまいません」 佐藤さん:
「前工程って言えばいいのかな。マーケティング部とはほとんどセクショナリズムは感じないですね。たまたま、 坂本課長とは大学の先輩・ 後輩の関係もありますけど」 赤西さん:
「製造部は何かと開発部にはからみますよね」 村瀬部長:
「ぶっちゃけ、 ここだけの話。昔から、 開発と製造って仲が悪いんだ」 赤西さん:
「そんな昔から何ですか? うちは製造メーカなのに、 困ったもんだ(-_-;)」 広瀬さん:
「みんな仲良く仕事ができれば気持ちいいのにね~」 W女史:
「他部門であっても、 困ったときに誰々さんに聞けばいいとか、 具体的にどのような業務があり、 どんな仕事のやり方をしているのかは、 わかります?」 佐藤さん:
「僕はよく製造部に出向いていたので、 だいたいはわかるけど、 ちゃんと話せた人は皆、 早期退職でいなくなっちゃったよ…。海外EMSとも文化のギャップを感じてやりにくいって言ってたしなぁ。」 S氏:
「ちょっと、 こんな絵を描いてみましたけど、 イメージ合ってます?」
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一同:
「当ってる…!!」
一般に、
仕事がダブっている、
企業組織でも同じで、
余談ですが、
品質に影響を与える要素
さて、
業務の効率化、
ダブリ
このバランスをどこで・
GHテクノロジーズが何を重視した改善にするか、
次回は、
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