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第517回 Ubuntu 18.04 LTSの変更点

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今回は明日リリースされるUbuntu 18.04 LTSの変更点をかいつまんでお知らせします。

Ubuntu 18.04 LTS

Ubuntu 18.04 LTSがついに明日リリースされます。Ubuntu 18.04 LTSは偶数年の4月にリリースされる長期サポート(Long Term Support=LTS)版です。

大きな変更点として,デスクトップ版ではデスクトップシェルがUnityからGNOME Shellに代わった最初のLTSとなり,サーバー版ではインストーラーがSubiquityに代わった最初のバージョンといったところでしょう。

Ubuntu 18.04 LTS ≒ GNOME 3.28

Ubuntu 18.04 LTSはおおむねGNOME 3.28になっていますが,多少の差異もあります。というわけで,久しぶりにバージョン表を掲載します。

表1 Ubuntu 18.04 LTSのコンポーネント

バージョン コンポーネント(パッケージ名)
3.22.x aisleriot, vino
3.25.x gnome-screenshot
3.26.x gnome-power-manager, nautilus, totem, yelp
3.28.x baobab, cheese, eog, evince, file-roller, gcr, gdm3, gedit, gnome-bluetooth, gnome-calendar, gnome-control-center, gnome-disk-utility, gnome-font-viewer, gnome-getting-started-docs, gnome-keyring, gnome-mahjongg, gnome-mines, gnome-online-accounts, gnome-session-bin, gnome-settings-daemon, gnome-shell, gnome-software, gnome-startup-applicatoins, gnome-sudoku, gnome-terminal, gnome-todo, gnome-user-docs, mutter, simple-scan, zenity

ソリティアゲームのAisleriot(aisleriot)とVNCサーバー(vino)のバージョンが3.22.xであり,gnome-power-managerと「ビデオ」⁠totem)は3.26.0ですが,これらは最新のバージョンです。

「スクリーンショット」⁠gnome-screenshot)が3.25.0なのはUnityとの関連でした。

「ヘルプ」⁠yelp)が3.26.0のままなのは,3.28にするとルールを書き換える必要があるからだそうです。

「ファイル」⁠nautilus)が3.26.3のままなのは第503回で既報のとおり,3.28にバージョンアップするとデスクトップにアイコンを置く機能が削除されるので,それだと困るということです。

こうして見ると,おおむねGNOME 3.28になっていると見ていいでしょう。とはいえ,GNOME 3.28のリリースノートを見ると,あまり恩恵がなさそうなことがわかります。

また,第515回でも紹介したように,新規インストールの場合は「電卓」⁠gnome-calculator)⁠⁠文字」⁠gnome-characters)⁠⁠ログ」⁠gnome-logs)⁠⁠システムモニター」⁠gnome-system-monitor)はSnapパッケージとしてインストールされるため表1には示していません。なお,Snapパッケージ版だといずれもバージョン3.26.xですが,パッケージ版だと3.28.xになっています。SnapパッケージのGNOME 3.28対応は後ほど行われると思われます。

インストーラーの変更点

Ubuntu Serverのインストーラーは新しいSubiqityになったことはすでに紹介しましたが,Ubuntuのインストーラーにも変更点があります。大きなものとしては「最小インストール」モードがつきました。これにチェックを入れてインストールすると,必要最低限のアプリケーションだけがインストールされるようになります図1)⁠

ほかにも「Ubuntuのインストール中にアップデートをダウンロードする」にあらかじめチェックが入るようになるなどの小さな変更点があります。

図1 Ubuntu 18.04 LTSから実装された「最小インストール」

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デフォルトセッションの変更

Ubuntu 18.04 LTSでは,デフォルトのセッションがX.orgに戻りました図2)⁠Waylandセッションも引き続き選択することができます※1)⁠

※1
ただしセッションを選択するGDMはWaylandで動作しています。

図2 ⁠Ubuntu」がX.Orgセッションで,Waylandセッションは「Ubuntu on Wayland」を選択する

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初回ログイン時のウィザード

初回ログイン時にウィザードが実行されるようになりました。デスクトップの簡単な説明図3)⁠Livepatchの設定図4)⁠レポート送信の可否図5)⁠⁠ソフトウェア」の紹介図6から構成されています。

図3 デスクトップの簡単な説明

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図4 Livepatchの設定。もちろんスキップもできる

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図5 ハードウェアなどの情報を送信することもできる

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図6 最後に「ソフトウェア」の紹介が行われる

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著者プロフィール

あわしろいくや

Ubuntu Japanese Teamメンバーで,主として日本語入力関連を担当する。特定非営利活動法人OpenOffice.org日本ユーザー会。LibreOffice日本語チーム。ほか,原稿執筆も少々。

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