SEのための 図解の技術、文章の技術
2007年12月3日紙版発売
谷口功 著
A5判/200ページ
定価2,178円(本体1,980円+税10%)
ISBN 978-4-7741-3286-0
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書籍の概要
この本の概要
顧客に向けて文書の作成をすることがSEには求められています。中心となるのは要求定義書(要求仕様書)ですが,その他にも提案書や画面仕様書,運用テスト仕様書,ユーザーマニュアルなど,実に多岐に渡っています。これらをユーザーや顧客,自社の関係者や上級職などに読んでもらわなければなりません。文書の作成を苦手としている技術畑出身のSEでも,図表と文章を駆使した表現の方法がわかれば,必要な文書を的確に作り上げることが可能になります。
本書は,文章力の鍛錬を目指すよりも,実用的なノウハウの提供を目的としています。
こんな方におすすめ
- 顧客に提出する文書を作成する立場の方
- 文章や図解が苦手という方
- 大事なプロジェクトに関わっている方
目次
第1章 SEがユーザ/顧客に提示する文書
- 1 提案書
- 1-1 提案書の目的
- 1-2 提案書の読み手とその関心の対象
- 2 要求仕様書
- 2-1 要求仕様書に対するSE,ユーザ/顧客の関係
- 2-2 要求仕様書の目的
- 2-3 要求仕様書の読み手と要求仕様書に求めるもの
- 3 マニュアル/説明書
- 3-1 マニュアル/説明書の目的
- 3-2 マニュアル/説明書の読み手と求められる内容
- 4 その他の文書
- 4-1 報告書,質問書
- 4-2 議事録
第2章 文書がユーザ/顧客にわかってもらえない理由
- 1 作成前に明確にしておくべき点が不明瞭な文書は理解されない
- 1-1 文書の目的が明確でない
- 1-2 読み手が誰かが明確でない
- 1-3 何を読み手に伝えるかが明確になっていない
- 2 表現が適切でないとわかってもらえない
- 2-1 常識的におかしい表現
- 2-2 読み手の知識レベル/技術的背景/理解力に合わない表現
- 2-3 表現に一貫性がない
- 3 読み手のことを考えないで記述した文書は理解されにくい
- 3-1 論理的ではない文書はわかりにくい
- 3-2 別途説明が必要になるような文書はわかってもらえない
- 4 独りよがりの読み手を置き去りにした文書はわかってもらえない
第3章 文書を構成する要素
- 1 文章表現
- 1-1 文章表現とは何か
- 1-2 文章表現はどのようであるべきか
- 1-3 文章表現でのさまざまな注意点
- 1-4 文章表現の技術
- 2 図解表現
- 2-1 図解表現とは何か
- 2-2 図解表現を利用する場面
- 2-3 理解してもらえる工夫や配慮が必要な図解表現もある
- 3 文章表現と図解表現を組み合わせる
第4章 平易で読みやすい文書の「構成」と「展開」
- 1 文書の構成を考える
- 1-1 人間が読みやすい文書は階層構造に構成された文書
- 1-2 文書を階層構造で構成する方法
- 1-3 最初から完全な構成にする必要はない
- 2 パラグラフで大きなテーマを構成する
- 2-1 パラグラフを意識すると記述は論理的でわかりやすくなる
- 2-2 パラグラフを組み立てる際の注意点
- 3 文書の展開を考える
- 3-1 人間が理解しやすい展開には型/パターンがある
- 3-2 文書の流れを形づくるための型/パターン
- 3-3 記述順序の型/パターン
第5章 読みやすくわかりやすい日本語表現の基本技術
- 1 正確に意味を伝える文の表現技術 ――文の構成に関して
- 1-1 文はできるだけ短くする
- 1-2 修飾語の使い方に注意する
- 1-3 主語と述語の使い方に注意する
- 1-4 読点を使って文の意味を明確にする
- 1-5 係り係られる関係を明確にする
- 1-6 および,または(AND,OR)の表現に注意する
- 2 正確に意味を伝える文の表現技術 ――用語や語句の使い方
- 2-1 抽象的な表現や主観的な表現は使わない
- 2-2 漢字とひらがなの使い方に注意する
- 3 読みやすい文にするための表現技術
- 3-1 できるだけ能動態で記述する
- 3-2 できるだけ肯定文にする
- 3-3 冗長な表現を使わない
- 4 箇条書きの使用
- 4-1 箇条書きの使い方とその利点
- 4-2 順番に意味があるものとないものの扱い方
第6章 読みやすくわかりやすい文書にする図解表現技術
- 1 図解表現で何を伝えるかを明確にする
- 2 図解表現でよく使われるパターン
- 3 表とグラフの使い方
- 3-1 表の使い方
- 3-2 グラフの使い方
- 4 事象の構造を表現する
- 4-1 ツリー表現の使い方
- 4-2 特性要因図の使い方
- 4-3 ピラミッド構造図の使い方
- 5 円の配置で事象の関連を表現する
- 5-1 円を重ねる表現とベン図の使い方
- 5-2 円のなかに円を入れる表現と内包外延図の使い方
- 6 処理や動作の流れを時系列の要素を入れて表現する
- 6-1 プロセス図の使い方
- 6-2 フローチャートの使い方
- 6-3 シーケンスチャートの使い方
- 6-4 アクティビティチャートの使い方
- 6-5 コラボレーション図の使い方
- 7 スケジュールを表現する
- 7-1 ガントチャートの使い方
- 7-2 アローダイアグラム(PERT図)の使い方
- 8 システム開発で使用する図解表現を利用する
- 8-1 データフローダイアグラム(DFD)の使い方
- 8-2 ER図の使い方
- 8-3 ユースケース図の使い方
- 9 ブロックダイアグラムによる表現
- 9-1 ブロックダイアグラムで使う要素図形
- 9-2 要素図形の意味
- 9-3 要素図形の組み合わせや配置で意味を表現する
- 10 図解表現と文章表現の組み合わせを考える
- 10-1 図解表現と文章表現の長所と短所
- 10-2 図解表現は文章表現でサポートする必要性がある
第7章 文書別の表現技術
- 1 提案書の表現技術
- 1-1 提案書に盛り込む項目
- 1-2 提案書の構成と展開
- 1-3 提案書をビジネス文書として表現する
- 1-4 提案書の図解表現
- 2 要求仕様書の表現技術
- 2-1 要求仕様書に盛り込む項目
- 2-2 顧客/ユーザと開発側の両者が理解できる表現にするために
- 2-3 要求仕様書の各項目の表現
- 3 マニュアル/説明書の表現技術
- 3-1 マニュアル/説明書の種類
- 3-2 マニュアル/説明書の形式
- 3-3 マニュアル/説明書の媒体
- 3-4 マニュアル/説明書の体系化
- 3-5 マニュアルの表現と構成
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