知りたい!サイエンスシリーズ食品汚染はなにが危ないのか
―ニュースを読み解く消費者の科学

[表紙]食品汚染はなにが危ないのか―ニュースを読み解く消費者の科学

紙版発売

四六判/256ページ

定価1,738円(本体1,580円+税10%)

ISBN 978-4-7741-3796-4

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書籍の概要

この本の概要

本来,家族団らんの場として楽しいはずの食卓が,「食品汚染」「残留農薬」「中国産」遺伝子組み換え」「BSE」・・・世間を騒がすキーワードがぐるぐる飛び回る,そんな辛い時間になっているとしたら,それは最悪なこと。そんなとき,ちょっとした知識があれば「それって全然問題ないかも」と判断できるようになる。テレビや新聞をさらりと読み取り,正しく理解。

本書は,そんな食の安全性を読み解く上で必要な知識をピックアップ。楽しい食卓を,消費者から見た科学の視点でサポートします。

こんな方におすすめ

  • 食品に不安を感じている方
  • 中国産食品に関心のある方
  • 食品汚染をサイエンスしてみたい方

目次

Part1 食品汚染を読み解く科学

Chapter1 食品汚染で気になるものを科学する

  • 1-1 私の好物は猛毒食品?
  • 1-2 猛毒を持つフグだって正しく食べれば大丈夫 
  • 1-3 「○○は××だ」的発想の危険性
  • 1-4 自らどこまでリスクを受け入れるかを考える
  • 1-5 「mottainai」はどこへ?
  • 1-6 食の安全を脅かす3つの原因
  • 1-7 食中毒界の超有名人 ボツリヌス菌と腸管出血性大腸菌O157:H7
  • 1-8 どの程度の野菜が農薬に汚染されているか?
  • 1-9 10日以内に消えますように…… ポストハーベスト農薬
  • 1-10 違反農薬800種類を調べまくる ポジティブリスト制度
  • 1-11 食品の残留農薬をどのくらい摂取? マーケットバスケット調査方式
  • 1-12 卵かけご飯をいつまでも食べたい
  • 1-13 動物用医薬品は大丈夫?
  • 1-14 食品添加物はリスクか?
  • 1-15 発ガン物質を読み解く
  • 1-16 人間の持つバリア

Chapter 2 あの食品を科学する

  • 2-1 事故米を原料として造られた酒はやっぱり危険?
  • 2-2 メラミン混入牛乳の大罪 
  • 2-3 冷凍ギョウザの農薬汚染から感じる食品テロの恐怖
  • 2-4 マカライトグリーン汚染ウナギ
  • 2-5 結局,中国産食品はどうなのか?
  • 2-6 BSEの最新科学と問題点
  • 2-7 40度のウイスキーは安全で,2ppmのホルマリン漬け養殖フグは危険か?
  • 2-8 遺伝子組み換え食品はみんなすでにたくさん食べてるし……
  • 2-9 クローン食品ってなに?

Chapter 3 消費者に必要な科学的視点を身につけよう

  • 3-1 賞味期限と消費期限はなんのため?
  • 3-2 「定性」的視点と「定量」的視点の重要性
  • 3-3 国産ウナギと中国産ウナギを科学で見分ける
  • 3-4 超微量の食品汚染すら見抜く装置
  • 3-5 「安心」と「安全」の狭間 
  • 3-6 自分たちが食べるものくらい自分たちで作れば? 

Part2 食の安全と消費者行動を読み解く科学

Chapter 4 食の安全に関する背景を科学する

  • 4-1 そもそも経済ってなに?
  • 4-2 「食べる」ということ
  • 4-3 高度経済成長と食の安全
  • 4-4 食品添加物を気にしてみる
  • 4-5 成熟経済における食の抜け穴
  • 4-6 消費者意識の変化と格差社会
  • 4-7 本当に「高いものは良い」「安いものは悪い」か?
  • 4-8 食生活の進む道――自分に合った食の選択

著者プロフィール

中西貴之(なかにしたかゆき)

1965年,山口県下関市彦島生まれ。山口大学大学院応用微生物学修了。現在,総合化学メーカー宇部興産株式会社有機化学研究所で鋭意創薬研究中。趣味は中学時代に始めた写真。前著書で「腕が鈍って困っている」と書いた直後に写真雑誌の月例コンテストに入賞。これをもって最近の信念は「口に出せば願いはかなう」。地元下関の伝統芸能「平家踊り」では音頭取りを務める変わった研究者。著書に『最新科学おもしろ雑学帖』『人を助ける へんな細菌すごい細菌』(技術評論社)。日本質量分析学会,日本科学技術ジャーナリスト会議会員。