知りたい!サイエンスシリーズ食品汚染はなにが危ないのか
―ニュースを読み解く消費者の科学
2009年3月12日紙版発売
中西貴之,藤本ひろみ 著
四六判/256ページ
定価1,738円(本体1,580円+税10%)
ISBN 978-4-7741-3796-4
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書籍の概要
この本の概要
本来,家族団らんの場として楽しいはずの食卓が,「食品汚染」「残留農薬」「中国産」遺伝子組み換え」「BSE」・・・世間を騒がすキーワードがぐるぐる飛び回る,そんな辛い時間になっているとしたら,それは最悪なこと。そんなとき,ちょっとした知識があれば「それって全然問題ないかも」と判断できるようになる。テレビや新聞をさらりと読み取り,正しく理解。
本書は,そんな食の安全性を読み解く上で必要な知識をピックアップ。楽しい食卓を,消費者から見た科学の視点でサポートします。
こんな方におすすめ
- 食品に不安を感じている方
- 中国産食品に関心のある方
- 食品汚染をサイエンスしてみたい方
目次
Part1 食品汚染を読み解く科学
Chapter1 食品汚染で気になるものを科学する
- 1-1 私の好物は猛毒食品?
- 1-2 猛毒を持つフグだって正しく食べれば大丈夫
- 1-3 「○○は××だ」的発想の危険性
- 1-4 自らどこまでリスクを受け入れるかを考える
- 1-5 「mottainai」はどこへ?
- 1-6 食の安全を脅かす3つの原因
- 1-7 食中毒界の超有名人 ボツリヌス菌と腸管出血性大腸菌O157:H7
- 1-8 どの程度の野菜が農薬に汚染されているか?
- 1-9 10日以内に消えますように…… ポストハーベスト農薬
- 1-10 違反農薬800種類を調べまくる ポジティブリスト制度
- 1-11 食品の残留農薬をどのくらい摂取? マーケットバスケット調査方式
- 1-12 卵かけご飯をいつまでも食べたい
- 1-13 動物用医薬品は大丈夫?
- 1-14 食品添加物はリスクか?
- 1-15 発ガン物質を読み解く
- 1-16 人間の持つバリア
Chapter 2 あの食品を科学する
- 2-1 事故米を原料として造られた酒はやっぱり危険?
- 2-2 メラミン混入牛乳の大罪
- 2-3 冷凍ギョウザの農薬汚染から感じる食品テロの恐怖
- 2-4 マカライトグリーン汚染ウナギ
- 2-5 結局,中国産食品はどうなのか?
- 2-6 BSEの最新科学と問題点
- 2-7 40度のウイスキーは安全で,2ppmのホルマリン漬け養殖フグは危険か?
- 2-8 遺伝子組み換え食品はみんなすでにたくさん食べてるし……
- 2-9 クローン食品ってなに?
Chapter 3 消費者に必要な科学的視点を身につけよう
- 3-1 賞味期限と消費期限はなんのため?
- 3-2 「定性」的視点と「定量」的視点の重要性
- 3-3 国産ウナギと中国産ウナギを科学で見分ける
- 3-4 超微量の食品汚染すら見抜く装置
- 3-5 「安心」と「安全」の狭間
- 3-6 自分たちが食べるものくらい自分たちで作れば?
Part2 食の安全と消費者行動を読み解く科学
Chapter 4 食の安全に関する背景を科学する
- 4-1 そもそも経済ってなに?
- 4-2 「食べる」ということ
- 4-3 高度経済成長と食の安全
- 4-4 食品添加物を気にしてみる
- 4-5 成熟経済における食の抜け穴
- 4-6 消費者意識の変化と格差社会
- 4-7 本当に「高いものは良い」「安いものは悪い」か?
- 4-8 食生活の進む道――自分に合った食の選択
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