セキュリティキャンプ2007参加者募集中 ~セキュリティキャンプの変遷と「オフィシャルレポートで語られない?」中身~

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すでに各所で報じられているところもあるので,知ってる人もいるとは思いますが,今年もセキュリティキャンプを実施します。

一口にセキュリティキャンプといっても,そのスペックは毎年手を入れており,同じことをやった年はありません(笑⁠⁠。IT技術全般にいえることですが,進歩が早い分野ということもあって,その時その時のトピックが迅速に反映されてる結果ともいえます。

同じなのは「情報セキュリティ関連技術の集合型トレーニング」というところだけであって,実施内容は(2004と2006を見るだけでも)すでに別物です(笑⁠⁠。

セキュリティキャンプ2004 ~最初の年

参加者30人,講師8人,5日間開催。

実施した内容はセキュリティキャンプ2004 レポートを見ていただくのが良いでしょう。

実施した側から見ていて思ったのは,⁠とにかく貪欲に知識を吸収する人が多い」という点です。この部分の特徴は,2006まで一貫して変わりません。

セキュリティキャンプ2005 ~コース制実施&チュータ制度スタートの年

参加者30人,講師10人,チュータ10人,6日間開催。

実施した内容はセキュリティキャンプ2005 レポートを見ていただくのが良いでしょう。

内容は,2004年の「全員で1つのトラックを受講する形」から,講師が持ち寄った実施内容を「サーバ」⁠プログラム」⁠ネットワーク」という3つのカテゴリに分けて,それぞれの専門分野について知見のある講師たちが,そのエッセンスをたたきこむ,というものに変わりました。

またこの年から,⁠前年度までに参加した人を対象に『講義を手伝ってもらう人』を募る,という制度(チューター制度⁠⁠」をスタートさせています。

人材発掘・育成という観点から見たら,あらかじめ準備した内容(+α)を限られた時間内で教えるだけではなく,継続的に(育成対象となる)人材とのやりとりを行っていく,というのも大事なポイントです。

その他,この年から実施されていることの1つに「企業見学会」があります。情報セキュリティにコミットしている企業を見学し,現場を肌で感じてもらう,というものですが,これはとても好評でした。

ただ,開催期間が6日間にも渡るというのはやはり長すぎという意見が多数寄せられ,2006からまた5日間開催に戻ることになります。

セキュリティキャンプ2006 ~受講内容自由選択制の年

参加者36人,講師14人,チュータ10人,5日間開催。

実施した内容はセキュリティキャンプ2006 レポートを見ていただくのが良いでしょう。

この年は,内容のさらなる充実をもくろんで,講師を増員しています。あわせて,前年度のアンケートで多かった「ほかのも受けたかったのがたくさんあった」というのを受けて,⁠じゃあ自由に受けさせてみよう」ということで,充実しすぎた(笑)講義を,完全に(時間がかぶらない範囲で)参加者に講義を選択させる,ということも行っています。

ただし,前年度の反省から,開催日程は5日間に戻しています。また,チューター制度も2年目ということで,より「継続した人材育成」ということに着目して,昨年のキャンプ以降の活動成果を報告する「チューターによる成果報告」というものをこの年から取り入れています。なお,参加者がそれまでの30人から36人に増えていますが,これは単純に「参加応募が多く⁠⁠,なるべく参加させようという意図の現われです。

この年の参加者の評価は,アンケートによるとおおむね良好でしたが,コース選択時の指針がわからない,という意見も見られたため,ある程度の指針は示したほうが良いだろう,ということで,この意見は2007年度に反映されて改善が加えられました。

著者プロフィール

宮本久仁男(みやもとくにお)

某SIerに勤務してます。技術分野で語るならば,最近は仮想マシンとかあれこれやってますが,別に仮想マシンに限らずVPNとかも前からやってますし,要は「Virtual~」って好きなんですね(笑)。でも,Virtual~だけじゃなくって,Realも好きですし,ネットワークも大好きです。自分で思考を巡らしたり検証したり,というのが好き。もちろん他の人に迷惑はかけない範囲で,ですが。

URLhttp://d.hatena.ne.jp/wakatono/

著書