知りたい!サイエンスシリーズ見えてきた がんを治す免疫
―アレルギーとがんの治療最前線―

[表紙]見えてきた がんを治す免疫 ―アレルギーとがんの治療最前線―

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電子版発売

四六判/208ページ

定価1,738円(本体1,580円+税10%)

ISBN 978-4-7741-4378-1

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書籍の概要

この本の概要

正常人でも「がん細胞」は常に体内にできています。でもがんにならないのは免疫のおかげです。免疫は,自然免疫系と獲得免疫系,それらを活性化するアジュバントなど,実に巧みなしくみを使って,1億種類もの病気から守ってくれるのです。

本書はこの「免疫」のからくりを,NKT細胞を発見した筆者が,やさしい語り口調でポイントをおさえて解説していきます。そして,「がん」や「アレルギー」というたくさんの人が苦しむ難病を,免疫を利用してどうやって治していくのかを説明します。免疫の奥深さと驚くほどよくできている免疫システムを読んでなっとくすることができます。

こんな方におすすめ

  • がんと免疫に興味ある人
  • 免疫・アレルギーに興味ある人
  • 免疫・アレルギーについてやさしい入門書がほしい人

目次

第1幕 免疫でがんを治療する

  • 1-1 免疫でがんを治療するとは?
  • 1-2 どうしてがん細胞ができるのか?
  • 1-3 がんのできやすい人とできにくい人?
  • 1-4 なぜがん細胞が増殖するのか?
  • 1-5 免疫を利用した治療法

第2幕 免疫でがんを抑える仕組み

  • 2-1 「がん」から人体を守る免疫の働きは?
    • HLA分子へ抗原が提示される仕組み
    • 自然免疫系と獲得免疫系
  • 2-2 免疫に登場する主役たち
    • 免疫細胞はどのようにがん細胞や感染細胞を殺すのか?
  • 2-3 NKT細胞発見の経緯は?
  • 2-4 体内でNKT細胞はどのような働きをするか?
    • サイトカインとその働き
  • 2-5 NKT細胞による「アジュバント細胞療法」はどのようにがんに働くのか?
  • 2-6 これまでの免疫療法は「がん」に効果が弱い?

第3幕 免疫のふしぎ(免疫物語)

  • 3-1 免疫はどのようにして見つかったのか?
  • 3-2 免疫が単なる生体防御反応でないとは?
  • 3-3 未知の病原体にも対応できる仕組みは?
  • 3-4 リンパ球受容体と抗体との違いは?
  • 3-5 体内に侵入してきた異物を見分ける仕組みは?
  • 3-6 免疫反応を起こす仕組みとは?
  • 3-7 かぜが1週間で治る仕組みは?
  • 3-8 免疫がウイルスと共存することがあるの?
  • 3-9 なぜ臓器移植は可能になったのですか?
  • 3-10 どうして人間は「免疫」を獲得できたのか?
  • 3-11 人間以外の動物にも免疫があるの?

第4幕 「免疫力」って何だろう

  • 4-1 免疫力を強くする方法は?
  • 4-2 免疫力は遺伝するのでしょうか?
  • 4-3 なぜ,インフルエンザの予防接種を毎年打たなければならないの?
  • 4-4 免疫力が弱くなったことを知る方法は?
  • 4-5 免疫の低下を防ぐ方法は?
  • 4-6 年をとると免疫力は弱くなるの?
  • 4-7 同じ血液型の輸血では,なぜ免疫反応が起こらないの?
  • 4-8 薬は異物なのに,なぜ薬を注射した時に免疫反応は起こらないの?
  • 4-9 腸内の細菌に対して免疫反応は起こるの?
  • 4-10 放射線は免疫に影響しないの?
  • 4-11 免疫反応が起こると困る場合もある?
  • 4-12 なぜエイズは免疫で対応できないのか?

第5幕 国民病アレルギーは治るのか

  • 5-1 アレルギーとはどんな病気?
  • 5-2 アレルギーは寄生虫感染を防御するための免疫反応だった?
  • 5-3 なぜ,防御反応ではなく,アレルギー反応が起こるのか?
  • 5-4 なぜスズメバチに刺されると死ぬことがあるの?
  • 5-5 なぜアレルギー患者が増えたのか?
  • 5-6 なぜ感染症はアレルギーの発症を抑えるのか?
  • 5-7 アレルギーになる人とならない人の違いは?
  • 5-8 アレルギーは根治できるのか?
  • 5-9 免疫の間違った反応とは?

免疫用語解説