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「FX」と呼ばれる個人向けの外国為替取引が注目を集めています。市場規模は2006年3月の時点で4,000億円を突破。今年の市場規模は,その1.5倍以上に拡大するとの見込みもあります。
投資熱が高まるばかりのFXですが,一方でなじみのない方にとっては,不安を感じたり疑問に思うところも多いことでしょう。ここでは,「実はいわれているほどこわくはない」FXのリスクについて,ポイントを3つに絞ってご紹介することにします。
外貨預金と同じリスクで取引することも
FXでは自分の投資資金以上の持ち高を持つことが一般的ですが(「レバレッジを効かせる」といいます),投資資金と同額程度の取引を行うこともできます。レバレッジを効かせなければ,リスクは銀行の窓口で販売されている外貨預金となんら変わりがありません。しかも,FXでは外貨を売買するための手数料が外貨預金の10分の1~50分の1程度。中には手数料をまったくとらない事業者もあります。
世界でもっともオープンで自由な市場
外国為替市場は平日ならば24時間開いています。世界中で売買される取引量は膨大で,一国の中央銀行であっても為替レートを思うままにコントロールすることはできません。これは,特定の個人・組織が価格を支配することができず,常に大量の売り買いが交錯しているので,上がるときも下がるときも価格が一方方向に走りにくい,ということを意味します。このことは株取引と比較したときに,リスクの面で大きなメリットです。
投資環境の整備が着々と
2005年7月に改正金融先物取引法が施行されました。FXを扱う事業者は認可制となり,勧誘方法や広告にも規制が設けられることになりました。強引な勧誘をしたりリスクの説明を怠る事業者により「FXはこわい」というイメージが先行していましたが,規制強化によって悪質な事業者が淘汰され,投資環境の整備が進んでいます。
これからは「投資といえば株」に限りません。投資の鉄則はなんといっても「分散投資」。すでに株や投資信託を始めている方も,新たに金融商品をお探しの方も,お金を殖やす手段の1つとしてFXを検討対象に加えてみてはいかがでしょうか。