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京都マイクロコンピュータ㈱は,11月8日,同社製 JTAG-ICE「PARTNER-Jet」に最上位機種となるModel 40(以下M40),および新機能「イベントトラッカー」を追加したことを発表した。
PARTNER-Jet M40は,ハードウェアに1ギガバイトのトレース専用メモリを搭載することにより,数十億命令の実行履歴の記録を可能とした。これは,時間に換算すると400MHzクラスで動作するARM11の場合で約10秒程度となり,今までのトレース可能時間からは飛躍的に長くなっている。この大量の実行履歴は,バクの解析だけでなく,システムの起動時間のチューニングなど,まとまった処理の性能解析にも応用することが可能。大きなトレースデータを効率よく扱うため,デバッガソフトも進化している。
なお,PARTNER-Jet M40は,ARM,MIPS,SHシリーズのCPUに対応し,2008年第一四半期に出荷を予定している。
また,「イベントトラッカー」機能は,ターゲットソフトウェアで発生する各種イベントを,デバッガを介してグラフィカルに表示する機能で全てのCPUのPARTNER-Jetに標準搭載される。PARTNER-Jetの一部として動作するので,JTAG ICEのCPUトレース機能との連携させることも可能。イベントトラッカーでCPU占有の長い箇所を見つけ,そこからリアルタイムトレース機能を利用して実際に占有している関数などを表示できる。大容量のトレースメモリを搭載した最新のPARTNER-Jet Model40と組み合わせることにより,400MHzクラスのCPUで約10秒間の実行命令履歴からイベントを検索することも可能。
本機能搭載PARTNER-Jetの出荷とアップデートソフトウェアの提供は,2008年第一四半期を予定している。
なお,PARTNER-Jet M40およびイベントトラッカー機能は,11月14日~16日に開催されるET2007にてデモンストレーション展示される予定。
詳しくは下記を参照のこと。
URL:http://www.kmckk.co.jp