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異種データベース間でのデータ連携を容易に実現するDataCoordinator Webアプリケーション業務のデータ連携基盤構築に最適

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はじめに

基幹データベースのデータを使用したWebアプリケーションによる情報公開型の業務を構築されたことはあるでしょうか。たとえば,在庫データの確認業務や,物流状態の確認業務などです。これら情報公開型業務の場合,Webアプリケーションから基幹データベースへ不定型な検索が多く発生する可能性があるため,既存業務に対する影響を無視できません。このような場合,既存業務への負荷の軽減を図って,基幹データベースから必要なデータを情報公開用データベースに複製し,Webアプリケーションからはその複製したデータを検索することなどを考えると思われます。

DataCoordinatorとは

DataCoordinator注1は,既存アプリケーションを変更することなく,異種データベース間でのデータ連携を実現するソフトウェアです。

上述の情報公開用データベースを構築する場合,DataCoordinatorを使用することで,基幹データベースのデータを商用データベースやOSSデータベースなどに容易に転送することができます。基幹データベースと情報公開用データベースのデータ連携で課題となる,データの属性差異,異なる列数,異なる文字コードなどをDataCoordinatorで吸収します。このため,独自のデータ抽出や格納用のアプリケーションを作成することは不要となり,情報公開用データベースが短期間で構築できます。導入後,情報公開対象表の変更や,検索対象列の変更が発生した場合でも,DataCoordinatorで作成した定義を更新するのみでよく,システム更新を短期間で,つまり低コストで実現します。

DataCoordinatorの特長

DataCoordinatorの特長として,次の3点が挙げられます。これらを順を追って紹介しましょう。

  • 異種データベース間でのデータ連携を容易に実現できるGUIを装備
  • データ連携方式として,バッチ,リアルタイムの2つの方式を保有
  • 異種データベース間の差異を吸収するさまざまな機能(アイコン)

容易なデータ連携定義の作成

DataCoordinatorでは,直感的に操作が可能な「Designer」と呼ばれるGUIツールを使用してデータ連携定義を作成します。Designerではデータ連携に必要な機能をアイコンという形で提供しています。

たとえば,表の列が異なるデータ連携定義を作成してみましょう図1⁠。

図1 表の列が異なる場合のデータ連携

図1 表の列が異なる場合のデータ連携

データ連携の対象となる表は,Designer画面にツリー形式で表示されます。データ連携対象表の選択は,ツリー形式で表示された一覧の中から,マウスによりドラッグ&ドロップするだけでできます図2⁠。図2では,マスタ01,レプリカ01と記載されたアイコンがありますが,これをダブルクリックすると列情報が表示され,データ連携対象となる列を選択することが可能です。列の選択もマウスにより実施できます。

図2 データ連携定義画面(Designer)

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著者プロフィール

濱田光保(はまだみつやす)

日本電気株式会社。


白馬智博(はくばともひろ)

日本電気株式会社。