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9月19日,マイクロソフト(株)主催の次世代Webイベント「REMIX07 TOKYO」が,東京・千代田区東京国際フォーラムにて開催された。日本での開催は,去年に続き今年で2回目となる。本イベントの永続的なテーマである『次世代Webを体感する』をコンセプトに,さまざまなカンファレンスや展示が行われた。
「Software+Service Platform」
イベントは,同社代表執行役社長 ダレン ヒューストン氏のキーノートで幕を開けた。同氏は,この10年間のテクノロジのメガトレンドとデジタル時代の到来の驚異さを,モバイル端末や任天堂「Wii」などのハードウェアの進化や,さまざまなデジタルコンテンツのクオリティの高さを例に挙げて説明。
しかし,そのような時代でもコンテンツの“アイデア”が重要であり,これからの時代は「Software+Service Platform」,つまり,PCの体験とクラウド(群集)の体験を合わせることが必要だと説き,より優れたサービスをユーザに提供していくことを宣言した。
同社代表執行役社長 ダレン ヒューストン氏
Silverlight 1.0
今年のイベントの一番の見どころは,同社が9月4日に正式リリースしたFlash対抗のブラウザプラグイン「Silverlight 1.0」。キーノート中にも,Silverlightを用いたコンテンツの紹介が各社によって行われ,キーノート参加企業からは「Flashでできない表現が可能になる」「Mac対応が嬉しい」という意見が上がった(詳しくは本誌16ページ記事を参照)。
ジェネラルセッション
ジェネラルセッションでは,同社ディレクターオブプロダクトマネジメント UXプラットフォーム&ツール担当 キーススミス氏が,「次世代を支えるテクノロジ」と称して,Microsoft Expression Studioのプレゼンテーションを行った。デザイナーとデベロッパに,その場で実際にExpressionを使用した動画配信サイトを作成させ,デザイナと開発者のコラボレーションが簡単に実現することを強調。その他,Windows LiveやWindows Server 2008のデモンストレーションも行った。
同社ディレクターオブプロダクトマネジメント UXプラットフォーム&ツール担当 キース スミス氏
ブレイクアウトセッション
この他にも「ブレイクアウトセッション」と題して,20を超える講演が行われたが,そこから2つ紹介しよう。
マイクロソフト(株)のデベロッパー&プラットフォーム統括本部 シニアプロダクトマネージャ 春日井良隆氏によるセッションのタイトルは,「Silverlightとはなにか? なにができるのか? どうやって作るのか?」。まさに多くのユーザが今一番気になり,知りたい話題を1時間でコンパクトに紹介。ゲストとして迎えた(株)セカンドファクトリーとヒューマンビジネスサービス(株)からは「バスケットボールジャパンTV」での使用例が紹介された。
本誌今号の特集でお話を伺ったソシオメディア(株)の上野学氏は「デザインパターンによるUI設計と標準化」と題して講演。「ユーザにとっては,ユーザインターフェース+インタラクションがシステムそのものである」として,良いユーザインターフェースを作るための方法としてデザインパターンの活用を提案。上野氏は「今後インタラクションデザインの専門家への需要は爆発的に増えるはず」と語ったが,それを裏付けるように会場は多くの立ち見客であふれる盛況ぶりだった。
「体感」できるガレージが
「次世代を体感する3つのガレージ」をコンセプトとし,3つのガレージが特設されていた。「みるガレージ」では,SilverlightやWPFを使用して開発された映像コンテンツを視聴することができ,「さわるガレージ」ではそのコンテンツを実際に操作することが可能。さらに「つくるガレージ」では,見よう見まねで来場者自身が自前の持ち込みPCでコンテンツを作るスペースも用意されていた。
- 問い合わせ:マイクロソフト(株)
- URL:http://www.microsoft.com/ja/jp/