News Hot Line

「自動車統合制御用組込みOS」の実車を用いた実証実験を実施

この記事を読むのに必要な時間:およそ 0.5 分

名古屋大学大学院情報科学研究科組込みリアルタイム研究室(高田・冨山研究室)⁠株⁠ヴィッツが中心となり,自動車統合制御用組込みOSの実用化を目指した研究を行っているコンソーシアムは,研究成果物の実車による実証実験を開始した。この開発プロジェクトは,次世代の自動車制御システム向けのプラットフォームの標準化を目指して,保護機能(メモリ保護,時間保護)を持った組込みリアルタイムOS,車両通信ミドルウェア,検証スイートの3つのサブテーマを,ルネサステクノロジ製マイコンを使用して開発している。今回は,車両通信ミドルウェアの実証実験を,実車(FlexRay搭載電動カート)を用いて機能および性能や品質等を確認し,製品適応度を確認するという。実証実験の内容は以下のとおり。

(1)車両パワートレイン系システムへのCAN通信ミドルウェアおよびTOPPERS/OSEKカーネルの実証実験
同コンソーシアムで開発した自動車制御プラットフォームを利用し,5速A/Tアプリケーションを実現している。今回の実証実験およびデモンストレーションでは,A/T ECU(電子制御装置)がENG(エンジン)ECUからCAN通信を介して情報を取得して動作させる。また,その通信内部状態をCANモニタツールにより可視することができるという。
(2)車両ボディ系システムへのLIN通信ミドルウェアおよびTOPPERS/OSEKカーネルの実証実験
同コンソーシアムで開発した自動車制御プラットフォームを利用し,小型車 車両盗難防止システムを稼動/実現している。今回は,車両盗難防止システムを従来製品ECUと実証実験用に新規開発した製品を置き換えての実証実験を行った。盗難防止システムECUは,同コンソーシアムで開発したLIN通信を介して協調動作し,車両盗難防止システムを実現していることを確認することができるという。

FlexRay通信を用いたFull X-by-Wire電動カート

FlexRay通信を用いたFull X-by-Wire電動カート

ヴィッツ
URL:http://www.witz-inc.co.jp/