クラウドを支える技術 ──データセンターサイズのマシン設計法入門

第2版について

この記事を読むのに必要な時間:およそ 0.5 分

『クラウドを支える技術 ─⁠─データセンターサイズのマシン設計法入門』前書きより転載

倉庫規模のコンピューティングに関して,ほぼ4年間の学会や業界での大きな発展を踏まえて,この講義の最初の主要な改訂版を出す運びになったことを嬉しく思います。

初版の出版以降のパブリッククラウド(Public cloud)の人気の高まりから,WSCのソフトウェア技術は多くのプログラマにとって重要性を増してきています。このため,第2章を拡充して,WSCのソフトウェアシステムやWSCをプログラムするソフトウェア技法のツールボックスに関する最新の知識を盛り込んでいます。第3章では,非力なサーバを使うか強力なサーバを使うのかトレードオフに関する最近の考え方の記述を加えました。また,初版では欠けていたWSCのインターコネクト(Interconnect,接続網)とストレージシステムの概要の記述を追加しました。GoogleのDistinguished Engineerで新しい共著者のJimmy Clidarasのおかげで,施設の構造や電力分配の設計に関する記述は大幅に拡充しています(第4章と第5章を参照⁠⁠。また,第6章と第7章も大きく改訂しました。この第2版も,引き続き,この分野の教育者やプロのエンジニアの役に立つことを願っています。